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武富士:過払い賠償請求訴訟 4月26日までに第4次提訴−−弁護団方針 /熊本

武富士:過払い賠償請求訴訟 4月26日までに第4次提訴−−弁護団方針 /熊本

毎日新聞 2013年02月09日 地方版



消費者金融大手「武富士」の創業者家族らに対する過払い賠償請求で、熊本訴訟の弁護団が8日、次回口頭弁論の4月26日までに第4次提訴する方針を明らかにした。
原告数は20人程度になる見込み。

県内では一昨年6月30日から債権者が3回にわたって提訴し、原告数は270人、請求額は約5億2000万円。弁護団によると、第4次で提訴は最後になるという。
昨年12月26日までに全国40都道府県17地裁1支部で訴訟が起こされ、原告数約2739人、請求額約63億4000万円に上る。

また、この日、熊本地裁で進行協議があり、弁護側が新たに証拠として、違法な取り立てが特集された雑誌など計4点を提出した。

武富士創業家に対する損害賠償請求提訴の件

2012年12月26日

報道機関各位

武富士の責任を追及する全国会議
代表  弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志

武富士創業家に対する損害賠償請求提訴の件
(資料提供)

上記の件について、幹事社におかれましては、ご配布ご掲示など適宜の方法により会員各社に周知していただければ幸いです。

1 損害賠償請求訴訟の概要

原告は、過払金債権者(更生債権者)。
被告は、武富士創業家の、二男健晃氏、長男俊樹氏、妻博子氏。
損害額は、武富士の倒産により返還を受けられなくなった過払金相当額。
会社法429条に基づく取締役の第三者に対する損害賠償責任を追及する。
亡武井保雄氏からの相続に基づく賠償責任も求める。

2 意義・目的

長年にわたり違法高金利を徴収することにより膨大な利益を貪ってきた武富士創業家・武井一族の法的責任、違法な経営によって武富士を破綻させ過払金を返還できなくさせた法的責任を追及する。

3 本日の提訴と累計

平成24年12月26日午前10時、東京地裁に58人の原告が合計1億2271万8025円の損害賠償を求めて提訴しました(第7陣集団提訴)。

これにより、平成23年6月30日提訴の第1陣集団提訴から数えて、全国各地の本日までの提訴状況(累計)としては、17地裁1支部に40都道府県の原告ら2739人が63億4000万円の損害賠償を請求しています。

取り立ての実態明かす 武富士過払い金訴訟で原告男性 岡山地裁

産経ニュース 2012.10.27 02:00

消費者金融大手「武富士」が平成22年9月に経営破綻(はたん)し、過払い金の返還を受けられなくなったとして、借り手が創業者一族に損害賠償を求めた訴訟が全国で係争中だ。
岡山地裁でも約140人が提訴、請求額は約2億6800万円に上る。第1回口頭弁論では原告の40代男性が意見陳述し、厳しい取り立ての実態について明かした。

「支払う必要のないお金を搾り取っておきながら、返さなければならないお金は返さなくても許されるのか」。男性は17日の意見陳述でこう訴えた。

男性が武富士から初めて借り入れたのは平成元年ごろ。
「すぐに返せるだろう」と約20万円を借りた。その後、6年までに90万円まで仮増しし、次第に返済が追いつかなくなった。

返済が遅れると、「返済どうなっとんな」「店に来い」と恫喝された。職場にも電話があり、「いつ返すんなら」と脅され、同僚からも文句を言われた。

14年ごろまで返済を続けたが、過払い金は130万円以上になるという。

「死にものぐるいで返した金で作った被告側の資産が手つかずで許されるのは正義に反している」と原告の男性は主張している。

武富士過払い金訴訟 全国15地裁1支部で起こされ、原告は約2700人、請求額は計約62億5千万円に上る。
岡山では昨年9月の第1次提訴以降、追加提訴を続けている。
横浜地裁では7月、借り手側の訴えを一部認める判決が言い渡されたが、被告側は岡山地裁で全面的に争う姿勢を見せている。

武富士:過払い金集団訴訟 原告側「返還を」 武富士「棄却を」−−地裁第1回口頭弁論 /岡山

武富士:過払い金集団訴訟 原告側「返還を」 武富士「棄却を」−−地裁第1回口頭弁論 /岡山

毎日新聞 2012年10月18日 地方版



消費者金融大手「武富士」(会社更生手続き中)の過払い債権者121人が、創業者の家族ら9人に約2億3200万円の損害賠償を求めた集団訴訟の第1回口頭弁論が17日、岡山地裁(古田孝夫裁判長)であった。
原告側は「過払い金を返還して」と訴えた。
武富士側は棄却を求めた。

訴状によると、原告側は、武富士が経営破綻し、過払い金の利息相当額を受け取れなかったと主張。
会見した原告の男性は「厳しい取り立てを迫られたが過払いと分かり、怒りが込み上げる。死にものぐるいで集めた金を返して」と訴えた。

集団訴訟は全国16地裁・支部で起こされ、原告2698人、請求額計約62億5000万円に上る。
弁護団は追加提訴を検討している。
問い合わせは、岡山弁護団事務局(086・231・1188)。
【原田悠自】

武富士が支援企業変更 高金利被害者に不利 全国会議が抗告

2012年1月1日(日)  しんぶん赤旗



武富士の責任を追及する全国会議(代表・新里宏二弁護士)は12月30日、サラ金大手・武富士のJトラストとの新たなスポンサー契約に伴う会社更生法変更を東京地方裁判所が28日に認めたことに対して、その取り消しを求め同地裁に即時抗告を申し立てました。

経営破たんした武富士は2010年9月に会社更生法を申請し、11年10月に更生計画の認可を東京地裁から受けていました。

武富士と11年4月にスポンサー契約を結んだ韓国のサラ金大手・A&Pファイナンシャルは買収資金を調達できず、事業を受け継ぐことをやめました。
同全国会議は、A&Pファイナンシャルについて、ちゃんと調査すれば、このことは予想できたことだと批判しています。

今回の変更によって、会社分割対価が約30億円減るため、武富士の高金利被害を受けた債権者に不利な影響を与えるものだと批判。
法に基づいて、関係人集会の開催や書面投票などの手続きが必要だと指摘しています。

同全国会議は28日には、管財人・小畑英一氏が更生会社の業務と財産の管理を適切に行っていないとして管財人の解任を求める申立書を東京地裁に出しました。

日系消費者金融のラッシュアンドキャッシュと三和マネーが営業停止へ

2011年12月21日10時53分 中央日報日本語版



消費者金融業界1・2位のラッシュアンドキャッシュと三和マネーが生死の岐路に立たされた。ソウル江南(カンナム)区庁は20日、ラッシュアンドキャッシュを運営するA&Pファイナンシャル貸付と三和マネーを運営する三和貸付、ミズサラン貸付、ワンキャッシング貸付の4社に営業停止命令を盛り込んだ行政処分事前通知書を送ったと明らかにした。
ミズサラン貸付とワンキャッシング貸付はラッシュアンドキャッシュの系列会社だ。
これ4社は先月に法定利率の39%を上回る44~49%に達する貸付金利を取り金融監督院に摘発された。
超過して得ていた利子は30億6000万ウォンに達する。

4社は来年1月6日まで江南区庁に意見書を提出しなければならない。
15日余りの「釈明の時間」が与えられた。企業は「軽減条項」の適用を受け営業停止期間を最大限減らそうという立場だ。
現行の貸付業法施行令によると、法定最高金利を超えて利子を取っていた場合、1回の摘発で6カ月の営業停止処分を受ける。
だが、自治体の判断により営業停止期間の50%を加重または軽減できる別途の条項が用意されている。
営業停止期間は短くて3カ月、長くて9カ月まで増やせるという話だ。

消費者金融業界の47%を占める4社の新規貸し付け業務が全面中断される場合、庶民層の資金調達に支障が出るものとみられる。
現在業界1位のラッシュアンドキャッシュの貸付残高は1兆9899億ウォン、2位の三和マネーは1兆1765億ウォンだ。江南区庁の担当者は、「業者が出した意見書を検討した後に数日中に営業停止期間と時期を確定し、遅くとも来年1月中には営業停止処分が下されるだろう」と説明した。


  • 参考 貸金業者の法定金利超過、だまされた庶民
  • 「武富士」退職者は金のなる木!? 格差時代に新たな「地獄の取り立て」が激化する予兆

    日刊サイゾー 2011年12月20日



    昨秋に経営破たんし、会社更生手続き中の消費者金融・武富士で、全社員の8割に当たる約1,300人が退職することが12月1日、分かった。
    一部インターネットなどでは「元武富士社員1,300人が路頭に迷う」などとも報じられたが、この約1,300人の中には希望退職者も多く含まれており、すべてがリストラというわけではないようだ。
    それどころか、この元武富士社員が引く手あまたで、次々に再雇用されているとの話もある。

    「それは、『延滞者リスト』ですよ。それを欲しがっている債権回収業者が数多くあるんです」

    そう話すのは、元武富士の社員であり、『実録「取り立て屋」稼業―元サラ金マン懺悔の告白』(小学館文庫)の著者でもある杉本哲之氏だ。

    なぜ、回収業者が武富士の延滞者リストを欲しがるのか。
    それは、単に武富士が貸した債権を当てにしているのではなく、別の「儲かる債権」のためなのだという。

    借金以外のさまざまな未払い債権、たとえば、病院の治療費や入院費、学校の給食費や授業料、奨学金、水道料金や電話利用料金、さらに税金や国民年金保険料などが回収業者のターゲットになっているのだ。

    現在、長引く不況とともに格差の拡大が急速に進行し、貧困層も確実に増加している。
    公共料金等の未納や滞納もまた非常に多くなっており、事実、消費者金融利用の理由として「生活費の補填」が最も多いことは、複数の調査結果から明らかになっている。

    つまり、消費者金融の滞納者は、公共料金なども滞納している可能性が少なくない。
    そこで、そうした滞納している未払い金を回収業者が債権として買い取り、滞納者に取り立てに走るというわけである。

    しかも、こうした未払い債権には、これまでの借金取り立てとは違う「うまみ」があるという。
    それは「取り立てがしやすい」ことだと杉本氏は言う。
    消費者金融などからの借金については、資金業法などによって規制が強化されており、強引な取り立てができなくなっており、裁判所も、おおむね「消費者=債務者保護」の立場に立っている。

    「ところが、公共料金などの未払い債権となると、裁判所も『借金とは性格が異なる』『本来払うべきもの』と、態度がコロリと変わるのです。
    実際、名古屋簡裁のある裁判官が、『払わないのが悪い』という判断をしたというのを聞いて、愕然としました」
    (杉本氏)

    裁判所がこうした態度を取ると、債権回収業者が強引な取り立てを行うようになる。
    実際、かなり強気な行動をする業者もいるようだ。

    それらの滞納金の中には、「カネはあるけれど払いたくない」といった不心得なケースがあるのも事実だが、近年の傾向は、貧困化・所得格差が進む中での「払いたくとも払えない」という厳しい状況が増えている。

    それでも、医療費や公共料金は「払うのが当然」という意識が世間では強い。
    加えて、裁判所が同じような態度であれば、回収業者が強引な行動に出るのも無理はなかろう。

    一部の自治体ではすでに公的な料金の回収を業者に依頼しているケースもあり、また、奨学金などは金額が大きいため、回収業者の格好のターゲットになっているという。

    とにかく、ローンやキャッシングだけでなく、あらゆる「未払い債権」がターゲットとなり、情け容赦のない取り立ての対象になる可能性があるということだ。
    そして、そういう状況が加速すれば、70年代や80年代に起きた「サラ金地獄」と同様の、いや、さらに過酷な状況となるかもしれないのだ。
    (文=橋本玉泉)

    実録「取り立て屋」稼業―元サラ金マン懺悔の告白

    払えないモンは払えないんだよ!

    事業再開突如見送り、武富士に何が起こっているのか

    2011/12/12 7:01 日本経済新聞



    経営に行き詰まり、12月から韓国のスポンサー企業の下で再始動するはずだった消費者金融の武富士。
    ところが直前の11月末になって、新規融資などの本格再開を延期すると突如発表し、社員の8割にあたる約1300人が退職した。
    いったい何が起こっているのか。

    11月28日。
    東京・西新宿の武富士本社内で、管財人団の説明を受けた社員に動揺が走った。

    「スポンサーのA&Pファイナンシャルの要望で事業再開を延期することになりました」

    ■延期表明は3日前

    A&Pファイナンシャルは韓国の消費者金融最大手。2010年9月に経営が破綻した武富士を11年4月に買収した。
    当初の計画では12月1日に会社分割の手法を使い、新会社が武富士の消費者金融事業を譲り受けて営業を始める予定だった。
    それが3日前に突如延期を表明――。
    武富士から新会社に転籍する予定だった社員からは「どういう理由なのか」「雇用はどうなるのか」といった不安の声が相次いだ。
    だが管財人団から詳しい回答はなされなかったという。

    ここで武富士の破綻劇を簡単に振り返る。
    06年に社会問題になった過剰融資の防止を狙った改正貸金業法が成立。
    同法を受け、顧客が消費者金融業者に対し、過去に払いすぎた利息(過払い金)の返還を求めるようになった。
    これまでに返還された過払い金は業界全体で1兆円超。
    かつて高金利による好収益で隆盛を誇った消費者金融は一転して経営が立ちゆかなくなった。

    業界最大手で融資期間が他社よりも長い武富士は、最終的に最大2兆円規模の返還金が必要になると試算。
    10年秋に会社更生法の適用を東京地裁に申請した。
    総額約1兆5000億円に膨らんだ負債は、戦後で5本の指に入る大規模倒産だった。

    そんな武富士に対し、当初は20社近い有力企業が買収に興味を示したとされる。
    セブン銀行、ゴールドマン・サックス、JPモルガン……。
    社員からは「セブン銀に決まれば、コンビニのATMでもお金を引き下ろせるようになるね」といった声も聞かれた。
    ところが多くの企業は経営内容を知るにつれ、早々に撤退。

    11年春の最終選定に残ったのは、A&P、米投資ファンド2社、日本勢では中堅ノンバンクのJトラストと東京スター銀行のわずか5社だった。

    管財人団は「事業を継続できるかを重要視する」との基準を公表。
    11年4月に日本での知名度がほとんどないA&Pとスポンサー契約を結んだ。
    関係者によると、入札額は280億円超に上るとみられる。

    ■40年にわたる顧客データ

    「武富士は40年にわたる顧客データベースを持っている。
    武富士ブランドで経営すれば、爆発的でなくとも十分に成長できる。
    日本で事業を成功させ、中国を含むアジアに進出したい」

    7月半ばに更生計画案が東京地裁に提出された後、報道陣の前に初めて姿を見せたA&Pの山本潤社長はこう意気込みを語った。
    武富士の有人店舗を一定数残しながら、インターネットを活用した営業など低コスト運営に力を入れるとのビジョンを提示。
    再建の可能性は十二分にあると強調した。

    愛知県で焼肉店やパチンコ店などを運営している40代後半の山本社長は、03年に経営破綻した国内中堅消費者金融業者、日立信販の韓国での経営権を04年に手に入れた。
    当時、韓国の貸し付け上限金利は日本の3倍の66%(07年まで)。
    日本の消費者金融が使った融資手法を韓国に持ち込み、テレビやインターネットでの広告宣伝も積極的に手がけた。

    韓国での10年9月期の貸付残高は前年同期比4割増の1200億円。
    市場シェアの約2割を握るという。
    日本と同様に、韓国でも30~40代の男性会社員を中心に少額の融資を手がけて業績を伸ばした。
    自己資本は約800億円。
    記者会見に自信満々の表情で臨んだ背景には、こんな数字の裏付けがあったようだ。

    だが7月に更生計画案が出されたころには、既に事業計画の推進に向けた歯車がかみ合わなくなっていた。

    ■支払ったのは手付金のみ

    1つは資金だ。
    A&Pはまだスポンサー契約の手付金にあたる10億円しか払っていない。
    200億円以上の残金を払い込まないと、事業を再開できない状況だ。
    金融市場では6月末ごろから「武富士の買収に向けたA&Pの資金調達がなかなかうまくいっていないのでは」との声が漏れ始めていた。
    西日本の地方銀行などにも融資を要請したとされるが、空振りに終わったようだ。

    A&Pが資金調達でこだわったのは、日本で資金を工面することだったとされる。
    韓国は金融機関から資金調達する際の金利が日本よりも高い場合が多い。
    しかも円高・ウォン安が急速に進み、韓国から資金を持ち込むと為替面で大幅な負担増につながってしまう。

    債権の流動化、同業他社やファンドとの提携による資金調達も検討したようだが、実現しなかった。
    武富士はもともと特定の銀行と付き合いがない独立系業者。
    多くの金融機関が融資をためらうのも無理はない。
    それでも複数の関係者は「最後は頼みの綱の韓国からお金を持ってくれば済むんですよ」と口をそろえていた。

    だが、そのもくろみも崩れた。

    11月上旬に入り、韓国でA&Pの貸付違反の可能性が急浮上したからだ。
    韓国の貸し付け上限金利は11年夏に44%から39%に一段と下げられたが、A&Pは一部の顧客に引き下げ前の水準で貸しているとの指摘を金融当局から受けた。
    違反の罰則として取りざたされているのは、最長で半年間にわたる新規の貸付停止。
    行政処分が下るかどうかは不透明とされるが、韓国でも今後の資金繰りが苦しくなる可能性が出てきたわけだ。

    ある業界関係者は「行政処分が近く出されるかもしれないため、日本での事業開始について様子見しなくてはいけなくなった」と漏らす。
    メドが立たない武富士買収の資金繰りと行政処分。これらの要素が絡み、東京地裁と管財人団は11月末の最終週に会社分割の延期を決めた。
    「約束を守れなかったことによるデフォルトのようだ」との厳しい見方もある。

    歯車がかみ合わなくなった要因はもう1つある。
    営業だ。

    ■新規融資は1日数件のことも

    本格的な事業再開を前に、武富士は10月から一部の顧客に電話による新規貸し付けを試行している。
    社内で成績抜群の腕利きの営業マンをそろえたが、結果は1日数件に終わることも。
    最盛期には1兆円を超える融資を展開した武富士だが、新規貸し付けは現時点で総額1000万円も獲得できていないもようだ。

    ある社員は「1年も貸していないと、やはり顧客の反応が悪いんですよね」と吐露する。
    「武富士ブランド」を見込んでスポンサーになったA&Pだが、営業戦略の練り直しを迫られている。

    そこに社員の8割にあたる約1300人の退職という衝撃が襲った。
    A&Pは店舗網を予定よりも大幅に減らすとみられるが、背景には転籍のあてにしていた社員数を半分しか確保できていないという事情もあるようだ。
    残った社員からも「我々も転職活動をした方がいいかもしれない」との声がちらほらと聞こえ始めた。

    ■過払い金返還への不安も

    新生・武富士はどうなるのか――。
    A&Pが年内にお金を用意できないと、次のスポンサーを探す必要が出てくるという。
    武富士は過払い金の返還を求めた90万人の顧客に要求額の3.3%を返すことを約束したが、これはA&Pから入ると見込んだ280億円の資金を前提にしている。
    仮にスポンサーが変わるとしても、200億円規模の資金が入らないと、約束した水準の支払いは極めて難しい。
    90万人の顧客に膨大な数の書面を再び送り、変更の了解を取りつける必要が出てくるが、手続きには数カ月かかるとみられ、当初は12月半ばを予定していた顧客への返金も大幅に遅れる恐れがある。
    ただでさえ多額の債権カットを強いられる顧客の不満が一段と高まりかねない状況だ。

    レオタードを着た女性ダンサーがテレビコマーシャルに登場し、お茶の間でも広く知られるようになった武富士。
    そんな隆盛を誇った時代は過ぎ去り、関係者の脳裏には、再建が行き詰まる悪夢のシナリオもちらつき始め、そうなれば同業他社への波及も避けられそうにない。
    三菱UFJフィナンシャル・グループ系のアコム、三井住友銀行系のプロミス、経営再建中のアイフルなどに対し、顧客からの過払い金の返還請求が再び勢いづく公算が大きい。

    縮小の一途をたどる消費者金融市場は2兆円台半ばまで激減した。
    借金を繰り返す多重債務者を生まないことを目的とした改正貸金業法が完全施行された後は、無駄な借り入れを控える顧客が急増している。
    教育費や医療費など借り手に必要な「つなぎ資金」を提供してきたと主張する消費者金融業界全体の方向性も依然定まらない。

    11月末で退職した武富士元社員はつぶやく。
    「再建を果たせても、残る役割はなんでしょうか」

    (馬場燃)

    武富士、事業再開に暗雲 支援韓国社に資金繰り懸念

    2011/12/2 0:27 日本経済新聞

    昨秋に経営破綻した消費者金融の武富士の事業再開に暗雲が垂れこめてきた。
    10月に更生計画案の認可を取りつけ、1日に新会社の営業を開始する予定だった。
    だが、スポンサーである韓国消費者金融大手の資金繰り懸念が浮上。
    必要な従業員も確保できず、事業再開のメドは立っていない。

    武富士のスポンサーは「A&Pファイナンシャル」。
    韓国で約60の営業店をもつ大手で、直近の貸付残高は約1600億円に上る。
    約20社が名乗りを上げた武富士のスポンサー選定では、最終的に280億円超の金額を示し権利を手に入れた。
    ただ、280億円の大半は未払い。
    A&Pは全額を払い込まない限り、武富士ブランドで貸付事業を開始できない。

    A&Pは金利が低く、為替変動リスクのない日本円で資金調達する計画だったが、思うように手当てできなかった。
    今秋に韓国で法定金利を超える金利で貸し付けていたとの指摘を当局に受けたことが資金繰りに影響するとの観測もある。

    さらに、従業員も11月時点で事業再開に必要な人数の半分しか確保できていない。
    会社の先行きに不透明感が強いことから希望退職者が相次ぎ、A&Pのもくろみが狂った格好だ。
    A&Pは年内に資金調達にメドを付ける方針だが、武富士の事業再開に向けた計画は大幅な修正を迫られる可能性もある。

    武富士、社員の8割退職へ=想定上回る1300人

    2011年12月1日3時6分 Asahi.com



    会社更生手続き中の消費者金融・武富士で、今年3月末の在籍社員の8割に当たる1300人程度が退職することが30日、分かった。
    武富士の事業を引き継ぐ韓国の同業大手A&Pファイナンシャルは、人員削減の規模を1000人程度にする予定だったが、退職希望者が続出し、想定を上回ったという。
    会社の先行きに不透明感が強いことなどが背景とみられる。

    武富士の社員数は、3月末時点で約1600人。A&Pは、有人店舗を約20店に削減、無人店も4分の1の約100店を閉鎖するなど、事業規模を大幅に縮小し、人員を大幅に減らす方針だった。
    退職者の大半は、年末までに社を離れる見通しだ。 

    [時事通信社]