武富士の責任を追及する全国会議

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武富士一万人訴訟ニュース 第21号

武富士一万人訴訟ニュース 第21号

平成24年9月14日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志

司法書士 芦田 笑美子

東京訴訟5回目の期日が開かれました。  

皆さんこんにちは。
9月14日午前10時30分、東京地方裁判所631号法廷で武富士一万人訴訟の東京訴訟の5回目の期日が開かれました。
法廷でのやりとり等のご報告をさせて頂きます。

東京訴訟6回目11月2日(金)午前10時00分から631号法廷
東京訴訟7回目12月14日(金)午前11時00分から631号法廷です。

【8名の方に傍聴をしていただきました。】

1、今回は東京在住の原告の訴訟の5回目の期日でした。

原告ら訴訟代理人は5名、被告ら訴訟代理人は、全国訴訟と違って被告が多いため(創業者の相続人全員)、11名出廷していました。

2、開廷、書面の陳述

裁判の冒頭、原告のうちのお一人が亡くなり、相続人がいないことから、その方の手続を進めるわけにもいかないが、原告が積極的に取り下げることも難しいということで、その方の手続だけを分離して、原告・被告ともに特に何もせずに時間を置くことで、取り下げたとみなすという方針でいくことを、裁判長から原告・被告双方の代理人に確認がされました。

次に、東京在住の原告の訴訟は、第3陣まで提起されているのですが、全国訴訟と異なり、原告側も併合して進めていく方針を取っているので、裁判長から、第1~3陣までを併合した形で今後も進めていく方針の確認と、その際の提出書類に書く「事件の表記の仕方」に注意してくださいとの注意がありました。

その後、原告・被告双方の提出した書類の陳述があり、証拠の提出と原本・写しの別を確認しました。

3、変更申立書の要旨陳述

今回の期日の前に、原告側は「訴えの変更申立書」を提出していました。
これは、全国訴訟にはない、東京訴訟オリジナルの主張内容を追加するものです。
そして今日の期日では、原告代理人から、この変更申立書の要旨の陳述がありました。

今回追加したのは、「予備的請求」というものです。
もともとは、全国訴訟と同じで、簡単に言うと、①創業者らが武富士に利息制限法・貸金業法に則った業務をさせなかったために、原告は払わなくていい利息を払わされて、損害が生じたことと(直接損害)、②創業者らの経営のやり方に問題があったから武富士が倒産し、そのせいで原告が過払金を受け取れないという損害を受けたこと(間接損害) の二つを理由に、武富士の役員であった者の責任として「損害を賠償しろ」と求めています。
東京訴訟では、今回、①②が認められない場合に備えて、③創業者一族は、武富士がとってはいけない利息で上げた利益から莫大な株主配当を受けていたであって、武富士が得た不当な利得が、創業者一族のところに流れているといえるから、武富士を通じて得た「不当な利得を返せ」という主張を追加する、というものです。

陳述では、原告代理人が調べたところ、武富士の株式配当は、同業他社と比べても突出していて、平成13年からの計算でも、創業者に9億円、長男に91億円、二男に103万円の株式配当があったということも述べられました。

4、送付嘱託と今後の進行について

訴えの変更申立書の要旨陳述の後、裁判長が、今後の進行について両代理人の意見を求めました。
原告代理人は、この事件でも申し立てている、文書送付嘱託(言葉の意味は、本ニュース10号をご参照)で入手できた議事録を見たうえで、補充主張をする、と述べたのに対して、被告代理人は、文書送付嘱託は別件でされており、この事件で採用されても同じものが出てくると考えられるので、文書送付嘱託は不要である、との意見を述べ、この意見を後日創業者の長男・次男の代理人から書面で提出する、と述べました。

次に、裁判所から原告代理人へ、原告の主張は、任務懈怠(役員としてやるべきことをやっていないこと)の主張において、役員個別に主張するのではなく、「被告ら」とあまりにも包括的に書いているが、実際はそれぞれ武富士での役割や地位が違ったはずである。
誰にどの時点でどの地位でどのような任務懈怠があったのか、時系列にして、かつ直接損害・間接損害の区別をして明らかにしてほしい、と求めました。
これに対し、原告代理人は、「検討します」と回答しました。

また、裁判長から、原告が本件で求めた文書送付嘱託は、「平成8年以降の取締役会議事録、常務会議事録、監査役会議事録で、別件で開示されたものを除く」ものを対象にしていますが、裁判官には「別件で開示されたもの」が何かわからないので、必要性の判断ができない。
文書送付嘱託を求める範囲を明示したうえで、主張との関係(特に、旧役員の任務懈怠の内容と照らし合わせて)も明らかにして、申し立てをしてほしい、との発言がありました。
これに対し、原告代理人が、別件では管財人が管財人の判断で取捨選択した議事録を出してきているので、取捨選択しないすべてを出してほしいという趣旨だと述べたのですが、裁判長は、同じことをしても同じ結果になるだろうから、それならば開示されていない部分がなぜ必要であるのかが明らかでないと、判断できない、とやはり文書送付嘱託の対象及び立証の趣旨等の再考を求め、これに対して原告代理人は「検討する」と回答しました。

前回の訴訟では、今日のこの期日では、通常の期日の後に、事案の内容そのものではなく、裁判の今後の進め方を協議する「進行協議」という手続を、傍聴人が入れない部屋に移ってやる予定でしたが、ここまでの期日の中で進行協議が終わったとの共通認識で、結局別室に移ることなく終了しました。

5、今後の進行について

次回の期日では、原告側が書面を提出することになります。
裁判長は、原告側に10月26日までに書類を提出することとし、次回は11月2日(金)10:00~東京地裁631号法廷で、次々回を12月14日(金)11:00~同法廷で、と2期日決めて終了しました(この訴訟は、被告が多い分、代理人も多くて、期日の指定がなかなか難しいようです。)。

6、最後に

今回も、報告集会は行わず、代わりに法廷を出た後で、意見交換をしました。

三上弁護士から、文書送付嘱託について裁判長から指示があったけれども、今回の申立が採用されれば、別件で送付された文書以外のものも出てくるような内容になっているので、採用されるよう対応していく旨の方針が説明されました。

また、今回提出した準備書面には、武富士の「有価証券報告書」を分析した内容を盛り込み、武富士が倒産に至った原因が創業家にあることを、数字から客観的に主張しており、今後もこの分析を進めていく、ということでした。

東京の弁護団は、全国訴訟とは違った切り口の主張をしています。
東京に限らず、各地で提起している訴訟では、それぞれの地域の弁護団が、それぞれさまざまな工夫をされているようです。
いろんな工夫で、複数の裁判官に判断してもらう、そのたくさんの知恵の結集で、一つの裁判に集約しなかった方針が「吉」とでてくれればいいと思います。

また、手続ではさらっと流されてしまいましたが、裁判の途中で亡くなられた原告の方のご冥福をお祈りいたします。
裁判が長引けば長引くほど、このように無念のうちに亡くなる方が他にも出てくる危険性が上がります。
そのことを胸に、今後も「武富士の責任を追及する全国会議」は、鋭意努力してまいります。

最後に、担当が違って、いつものニュースのように、発言録を作成することができなくて申し訳ないのですが、少しでもこの裁判の内容と様子が皆様に伝われば、幸いに思います。

以上

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