武富士の責任を追及する全国会議

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武富士一万人訴訟ニュース 第17号 ②

武富士一万人訴訟ニュース 第17号 ②

司法書士 乾 亮太朗



皆さんこんにちは、今回は、11日に行われた全国訴訟第4陣2回目の期日と、13日に行われた、東京訴訟第4回目、全国訴訟1陣5回目の3つの期日の報告をいたします。

提訴から約一年が経ち、そろそろこの訴訟の争点が明らかになってきました。
今回のニュースは、3つの期日で原告代理人が陳述した弁論要旨の部分がメインです。
法廷で行われた弁論の要旨を、ほぼそのまま記載します。
ニュースの文章が長くなってしまっていますが、この裁判の争点が簡潔にまとまっていると思います。

第4陣2回目:7月11日10時~701号法廷

1、出廷した当事者、裁判官、書記官

原告訴訟代理人5名、被告代理人5名、大竹昭彦裁判長、大野晃宏裁判官、本井修平裁判官、田邊雅孝書記官です。

2、主なやりとり

(※法廷でのメモのおこしです。)

大竹裁判長
節電期間の関係で使う法廷のやりくり上、この法廷を使います。
(701号法廷は、裁判員裁判用の法廷です。法廷内の机にはディスプレイが設置されています。裁判員が座る席もあるそうです)

大竹裁判長
(原告代理人に対し)原告は準備書面(1)と(2)を陳述されますね。

原告代理人
はい、陳述します。

大竹裁判長
原告が提出した甲号証について、被告はご意見がありますか。

原告代理人
甲1~3は提出したものが原本、甲8は書籍です。
甲10号のみDVDなのですが、現在ダビング待ちです。

大竹裁判官
それでは、甲1~33は次回提出とします。

大竹裁判長
原告から文書の送付嘱託申立がでていますが、被告のご意見はいかがですか。

被告代理人
必要ないと考えていますが、今回原告から出された書面への反論と合わせて書面をお出しします。

大竹裁判長
取締役会議事録の提出に会社法上の問題はないですか?

原告代理人
この裁判所での許可があれば問題ないと考えます。
なお、管財人は提出するとのことです。

大竹裁判長
次回は被告の反論でよろしいですね。

被告代理人
はい

大竹裁判長
原告の弁論要旨の陳述をお願いします。

原告代理人
(以下、及川弁護士による要旨陳述から抜粋)

弁論要旨

1 被告らの主張
被告らは、武富士が「みなし弁済規定の適用を受けると判断し、約定利息で貸付を行い、利息を収受する行為について、相当な根拠」があったなどと弁解しているが、まったくの詭弁である。

2 最高裁平成23年12月1日判決
平成23年最高裁判決によれば、貸金業者の17条書面に確定的な返済期間、返済金額などの記載に準ずる記載がない場合、当該貸金業者は、法律上の原因がないことを知りながら過払金を取得したと判断される。
そして、名古屋高裁平成8年10月23日判決は、武富士の17条書面に返済期間及び返済回数のないことを明示している。
なおこの判決は上告審判決である。
したがって、遅くとも同判決の宣告以降、武富士が法律上の原因がないこと知りながら過払金を取得したことは明らかであって、被告らの言う「相当の根拠など存在しない。

3 法定事項の記載目的
貸金業規制法は、借入に際して、どれくらいの期間、毎月いくら返済するのか借り主に明確に認識させ、毎月の収入や、固定支出、あるいは、定年、期間労働などの雇用期間に照らし、返済を継続して完済できるのか、その判断のための基礎情報として、
短期的な弁済計画の参考とするために「各回の弁済額」を、
長期的な弁済計画の参考とするために「返済期間・返済回数」
を法定の記載事項とした。(中略)

4 最高裁調査官解説
最高裁平成11年3月11日判決の調査官解説は、「17条書面の必要的記載事項の一部が欠けていた場合に、みなし弁済の効果生ずるかどうかについては(中略)積極説と消極説があり得るが、実務は消極説を採っており、異論がないようである。」などと解説している。(中略・平成16年2月20日判決の調査官解説も同趣旨)

5 学説
貸金業者側に立つ学者、吉野正三郎氏、この方は旧商工ファンドの代理人をしておられました、この吉野氏の論文でも、平成8年名古屋高裁判決などが紹介され、「このように最近の裁判例においても、『厳格説』の考え方は主流であると言わざるを得ないが、しかし『緩和説』に立つ裁判例がないわけではない」とされている。
結論として、(中略)被告らの主張と一致する学説は有力でも、支配的でもない、極端少数説に過ぎない。

6 裁判例
(中略)すなわち、最高裁平成16年2月20日判決は、「貸金業者の業務の適性な運用を確保し、資金需要者等の利益の保護を図ること等を目的として、貸金業に対する必要な規制などを定める法の趣旨、目的と上記業務規制に違反した場合の罰則が設けられていること等に鑑みると、法43条1項の適用要件については、これを厳格に解釈すべきである」と判示した。
続く最高裁平成17年12月15日判決も、「17条書面の交付の要件も厳格に解釈しなければならず」、「17条1項所定の事項のうちで記載されていない事項があるときは、法43条1項の規定の適用要件を欠くというべきである」との判断をしめした。
返済期間、返済回数の記載を省略できるとする公刊物搭載判決は、昭和58年の貸金業規制法制定以来、平成8年までの13年間、皆無であり、被告らの主張に沿う裁判例は一つも存在しない。

7 主務官庁等の見解
法務省の参事官、大蔵省銀行局の通達、ガイドライン、解説本の記載を見ても、貸金業規制法で記載事項とされる事項につき、その記載を省略してよいかのような内容の見解は一切ない。

8 結論
以上のような状況にもかかわらず、武富士が返済期間及び返済回数等の記載をしなかったのは、その記載をすれば、次回の返済期日及び返済金額だけでは借金の重さに気づかない借り主が、返済期間及び返済回数の記載により、将来の返済過程が明らかになることにより、借金の重さに気づき、契約関係から離れていくことを恐れたからに他ならない。
このように法の規定を無視し、借り主を「借金漬け」にしようとした武富士に、みなし弁済の主張が認められる余地は皆無であった。そして、そのことを被告らは十分に知っていた。
よって、被告ら取締役の弁解は失当であり、被告らの損害賠償責任は明らかである。

大竹裁判長
被告は8月31日までに書面を提出して下さい。
これは調書に記載します。

大竹裁判長
次回は9月26日の10時30分です。

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