武富士の責任を追及する全国会議

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武富士一万人訴訟ニュース 第12号

武富士一万人訴訟ニュース 第12号

平成24年4月19日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038 http://takefuji-tsuikyu.com/

司法書士 芦田 笑美子・乾 亮太朗

今回は、管財人が武富士の役員等に提訴した3つの裁判の傍聴をお知らせしたいと思います。

3つの裁判は平成24年4月19日午前11時から東京地方裁判所民事8部の601号法廷で開廷されました。
地方裁判所の裁判手続ですが、法廷の場所は東京簡易・家庭裁判所棟の6階にあります。

(メモより) 

1、株式配当に関する旧役員責任追及訴訟

(11:00~)

訴額約20億2000万円 

相手方 旧代表取締役2名

裁判長
被告の準備書面を陳述。

裁判長
原告の主張は、配当したこと自体が義務違反になるというもので、配当額が損害となるということですか。

原告代理人
はい。

裁判長
被告の主張は、資金繰りをショートさせるような配当をしていないということですか。

被告代理人
原告は、資金繰り状況表の内容のみから、資金ショートの主張をしているが、実際にはこの表に現れていない事情があったはずなので、その資料を原告に提出してもらいたい。
資料が十分でないので断言できないが、現時点での争点として重要なのは資金繰りである。

原告代理人
資金繰り状況表以外の資金繰りに関する予測があるというなら、被告が提出すべきである。

裁判長
原告は社債の償還ができないのであれば配当すべきでないと述べているのか。

原告代理人
資金繰りが万全でないのになぜ配当したのかが問題である。

裁判長
資金繰りが争点になると思う。
原告は、被告の資金繰りに関する求釈明に回答してください。
なお、被告が求めている調査報告書の開示について、任意開示の検討をしてください。
それができない場合は、文書提出命令の対象になるかどうかに関する原告の意見を提出してください。

原告代理人
はい。

裁判長
次回は弁論準備としたい。

原告、被告代理人
同意する。

2、元会長による盗聴事件に関する損害賠償等

(11:00~)

訴額約2億3000万円

相手方 元会長の相続人7人

裁判長
被告の準備書面を陳述。

裁判長
原告は、何を義務違反と言っているのかが不明瞭である。
暴力団に依頼したことなのか、5億円の支払いの約束か、約束した5億円を支払わなかったことなのか、どの点が義務違反と主張しているのかわからない。
この点を釈明してください。

原告代理人
はい。

裁判長
被告は、盗聴事件の事実関係自体は争わないのか。

被告代理人
調査報告書の記載次第である。
弁護士費用が当該事件に関するものと確認できれば、この点は争わない。

裁判長
次回は弁論準備とします。

原告、被告代理人
同意する。

3、創業家の大株主に対する配当金返還請求訴訟

(11:30~)

訴額約129億4000万円

相手方 創業家株主3名及び関連法人6社

裁判長
被告の準備書面を陳述。

裁判長
(原告に対し)なにか意見はありますか。

原告代理人
2点あります。
既判力について丁寧に書いているが、出典をだしてほしい。
また、過払い利息を利益計上することは、会計上税務上許されていたと述べているが、この点を具体的に反論する予定はありますか。
更生手続なので早急に手続してほしい。

被告代理人
1点目につき、出典は出します。
2点目については、今のところ争点の提示に過ぎないので簡単に記載している。
具体的な反論はするが、原告の主張次第である。

原告代理人
無効な利息を利益計上することがあたりまえと言っておられるように見える。

被告代理人
原告の主張はわかりにくい。
現段階で引き直したものから、平成元年までさかのぼって配当可能利益を計算することが可能である根拠が不明である。
また、平成元年以降引き直し計算をすべきであったのか、平成元年以降の会計帳簿は誤りだったというのか、更生開始決定の既判力が及ばない場合には、この点、さかのぼらせるべきかどうか。
そして、これらのことが会計にいう「重要な誤謬」にあたるといえるのかどうか。
年度ごとの判例や会計基準に基づいて引き直し計算すべきものと考えます。
これが、被告の主張の第1点目です。
そして、第2点目は、「重要な誤謬」の主張が不十分であるということです。

裁判長
原告は、被告の求釈明に回答してください。
また、既判力の問題とは別に、引き直しすべきかどうかについて、主張の補充をしてください。

補助参加人
すみません、議論の前提となっている被告の準備書面と原告の準備書面を頂いていませんが。

被告代理人
まだ補助参加されていましたか。

裁判長
補助参加却下の裁判が確定するまでは、補助参加人は訴訟活動ができるので、原告・被告両代理人は、補助参加人代理人に書面を送付してください。

裁判長
次回は弁論準備としたいと思います。

補助参加人
弁論にしてください。
前の2件のように補助参加が却下されて弁論準備にされると、記録も謄写できない上に傍聴もできません。
今、原告・被告両代理人がこの場で議論していたことからもわかるとおり、ここで議論できないわけではないと思います。

裁判長
次回は弁論としたいと思います。

被告代理人
前の2件は弁論準備で、この件は弁論ですね。

裁判長
はい、時間の都合もあるので、6/7の午後4時半から弁論とします。

4、傍聴のおすすめ

3つ目の事件で補助参加人が発言しています。
補助参加人は全国訴訟を行っている弁護士たちです。
当初は3つとも補助参加をしていたのですが、前の2つについては補助参加が却下されてしまいました。

3つの事件とも、原告が武富士の更生管財人、被告が武富士の創業者遺族や元役員などです。

武富士から報酬を受け取って会社更生の申立代理人になった管財人が、自分に報酬を支払った人達を相手にどのような裁判を行うのか、訴訟の内容以前に、当事者のそもそもの立場から、今後の進展が大変に興味深い裁判です。

また、申立代理人を管財人に選任したのは東京地方裁判所民事8部なのですが、この3つの裁判を担当するのも、同じく東京地裁の民事8部です。

東京地裁の民事8部は、前の2件について、全国訴訟の弁護士の補助参加を却下しました。
そして、裁判を国民が傍聴ができない、非公開の「弁論準備手続」にしました。
もちろん補助参加を却下された弁護士も弁論準備に参加できません。

つまり、前の2件については、武富士申立代理人と、武富士の関係者、そして、申立代理人を管財人に選任した民事8部だけで進行することになります。

外から誰も監視できない裁判によって、前2つの事件でどのような訴訟進行が行われるのか、残念ながら現時点では、これ以上知ることはできなくなりました。

僕は、裁判というのは、敵と味方の関係である原告と被告の紛争を、完全に中立の立場にある裁判官が判定するのが原則であり、鉄則だと思っていました。

しかし、この裁判については、その鉄則がどこまで保障されているのかわかりません。
そういう意味で、この裁判は日本で行われている訴訟の中でももっとも珍しいものの一つです。

最後の3つ目の裁判はまだ傍聴が可能です。
少し不謹慎な言い方ですが、単に興味本位だけでも傍聴の価値があります。

以上

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