武富士の責任を追及する全国会議

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武富士一万人訴訟ニュース 第10号

武富士一万人訴訟ニュース 第10号

平成24年4月11日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038 http://takefuji-tsuikyu.com/

司法書士 芦田笑美子

第3陣2回目の期日が開かれました。

皆さんこんにちは。
4月11日午前10時、東京地方裁判所103号法廷で武富士一万人訴訟の第3陣訴訟の2回目の期日が開かれました。
今回も乾司法書士に代わって、法廷でのやりとり等のご報告をさせて頂きます。

第3陣3回目(法廷外で調整の上で決定する)

【約18名の方に傍聴をしていただきました。】

1、今回は全国訴訟第3陣の2回目の期日でした。

雨が降っていたせいか、残念ながら傍聴席はガラガラの状態です。

原告ら訴訟代理人は、及川弁護士他3名、被告ら訴訟代理人は5名出廷していました。

民事第17部に係属中のこの第3陣訴訟ですが、3月末の異動で裁判体の変更はなかったようで、戸田久裁判長、大野昭子裁判官、中野雄壱裁判官のご担当です。

2、開廷、書面の陳述

裁判長が、原告ら代理人に対して準備書面1・2を陳述するかどうかを尋ね、及川弁護士が「陳述します」と答えました。

3、弁論要旨陳述

第1回の期日では、原告本人の意見陳述をしていただきましたが、今回は、原告準備書面の内容を要約した「弁論要旨」の陳述を用意していました。
この「弁論要旨」の陳述は、どの裁判でも行われるというものではありません。
弁論(裁判当事者が主張を述べることを「弁論」といいます。)とは本来は口頭で陳述されるものなのですが(ですから法廷での裁判の日を「口頭弁論期日」と言います。)、通常の裁判では、予め準備のために提出していた書面(準備書面)を「陳述します」と言うだけで終わってしまうことが多いのです。
口頭での弁論については、時間の都合などで裁判所が認めないこともあり得ます。
今回も事前に裁判所に請求はしていたものの、裁判所が認めないのではないかという心配がありました。
第1陣・第2陣でも「これだけの傍聴人がいるので、どんな議論をしているのか傍聴人に理解してもらうため」という趣旨で認めていただいてきましたが、今日は傍聴人が少ないので、認めてもらえないかもしれないとひやひやしました。
でもそれは杞憂で、被告ら代理人からも特に反対意見は出ず、裁判長はすんなりと弁論要旨の陳述を認めてくださいました。

及川弁護士が行った弁論要旨の陳述では、被告らが、「武富士がみなし弁済規定の適用がある(=高い利息をとってもよい)と判断して、高い利息を受け取り続けてきたことには、相当な根拠があった」と主張していることに対する反論の骨子を陳述しました。
みなし弁済の規定の適用を受けるには、いくつかの条件があるところ、武富士はその条件を満たしていなかったこと、そして武富士の取締役であれば、武富士の貸付が条件を満たしていないことを当然に知っていたことを、裁判例などを引用して主張しました。

4、証拠と主張の整理

弁論要旨の陳述が終わると、裁判長が、原告らの提出した証拠と証拠説明書について確認をしました。

次に、原告ら代理人が申し立てていた「文書送付嘱託」についての話になりました。
これは、武富士内の会議の議事録や、取引に使われていた契約書・領収書などの書式を、武富士に提出するよう裁判所から求めてください、という請求です。
裁判長が、この文書送付嘱託に対する意見を被告ら代理人に求めたところ、被告ら代理人は「書面で回答します」と答えました。
裁判長が、反対するという趣旨の回答になるのかと聞くと、被告ら代理人がその通りだと答えたので、反対する理由はなんですか、と重ねて聞かれました。
すると被告ら代理人は、ちょっと返事に窮した感じになったので、裁判長が「『一言でいったら』でいいんですが」と助け舟を出して、要は提出する必要性がないから反対するのだという主張であることがわかりました。

それから、裁判長は、原告ら代理人に対して、原告の主張の準備は一区切りついたという理解でいいのか、と尋ねられました。
及川弁護士が、原告側としては文書送付嘱託を出していることからもわかるように、議事録や契約書・領収書等の証拠が集めきれていないので、これらの証拠が入手できてから補充せざるを得ない部分があると申し述べました。
裁判長は、これに理解を示した上で、「それでは、現時点でできる主張は済んでいるということですか?」と聞かれたので、及川弁護士は「はい」と答えました。

また、原告らは第2準備書面で「求釈明」というものをしていました。
被告らは、「武富士はみなし弁済規定の適用を受けられる(高い利息を取れる)ように、書面の改訂等を適切に行っていた」と主張しているのですが、ならばいつどのような対応を行っていたから適切だと言っているのか、具体的に示してください、等と被告の主張・立証の補充を求めるもので、文書送付嘱託と同様、被告らに釈明するよう裁判所から求めてください、という請求です。
これについても、裁判長から被告ら代理人に意見を求めたところ、「次回までに書面で回答します」ということでした。

次に、この訴訟では、「取締役が任務を果たさなかったこと(任務懈怠・にんむけたい)によって、原告らが損害を被った」とする「直接損害」という主張と、「取締役の任務懈怠が原因で武富士が倒産したために、原告らは武富士から受け取ることができたはずのお金を受け取れなくなったことで、損害を被った」とする「間接損害」という2本の主張をしています。
裁判長は、被告ら代理人に、間接損害の点に関する被告らの反論を見る限りでは、取締役の行為と原告らの損害との間に因果関係があるという原告らの主張に対して争っているのはわかるが、取締役の任務懈怠を基礎づける事実(取締役が、やるべきことをやっていなかったと評価しうる個別具体的な事実)それぞれについては争わないということで良いのか、と尋ねました。
これに対して被告ら代理人は、ちょっとあわてた様子で「検討して、必要があれば反論します」と答えたので、裁判長はそれでは、この点の主張があればそれも次回までに準備するようにと指示しました。

ここで、裁判長は、「それぞれに、聞きたいこと、確認しておきたいことがあれば、言ってください」と両代理人に向かって言われました。
これに対して及川弁護士が、「武富士の内部資料を出してほしい。文書送付嘱託に反対するということだが、取締役会議事録や契約書・領収書の書式について、被告らは持っているけれど出さないのか、それとも被告ら個人の手元にはなくて、武富士にしかないから出せないのかどちらなのか」と尋ねたところ、被告ら代理人は後者であると答えました。
それを聞いて、及川弁護士は、「今後争点を詰めていく上で、客観的資料を基に議論をした方が、実のある議論ができる。
文書送付嘱託に対し、ただ単に“反対”するのではなく、議論を実のあるものにするためにも、これに同意してほしい」と発言しました。
裁判長は、この発言に対して、大きく頷きながら、「それでは、被告ら代理人は、今の意見も踏まえて文書送付嘱託に対する意見を書面で回答してください」と指示しました。

5、次回期日について

以上のとおり、次回の期日は基本的に被告側が準備する書面によることから、裁判長が、準備にどのくらいの時間がかかるかと被告代理人に尋ねたところ、書面の提出に1ケ月程度の時間が必要であるとの回答でした。
いつもならここで次回期日の調整があるのですが、裁判長は、次回も大きな103号法廷を使うことを当然の前提としており、この法廷が使用できる日を確認する必要があるため、次回期日は法廷外で裁判所・両代理人とで協議して決めることにして、この日の期日は終了しました。

6、最後に

今回は、傍聴人が少なかったことや傍聴人のほとんどが司法書士だったこともあって、報告集会は行わず、代わりに法廷を出た後で、意見交換をしました。

私は、第3陣の初回期日に続いてのニュース担当で、その時に「第3陣の裁判長の訴訟指揮に心強く感じた」と書きましたが、今回の期日でも、原告の訴えによく耳を傾けていただいていると感じられる点が随所にありました。
武富士の全国訴訟は現時点で第5陣まであるので、すべての期日に傍聴に来ていただくのは難しいかもしれないのですが、その中でも特にこの第3陣は期待ができると感じていますので、せめて次回の第3陣の傍聴には、たくさんの方に傍聴に足を運んでいただけると大変助かります。

最後に、担当が違って、いつものニュースのように、発言録を作成することができなくて申し訳ないのですが、少しでもこの裁判の内容と様子が皆様に伝われば、幸いに思います。

以上

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