武富士の責任を追及する全国会議

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武富士一万人訴訟ニュース 平成25年11月8日号(第1陣13回目)

武富士一万人訴訟ニュース 平成25年11月8日号(第1陣13回目)

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038 http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

皆さんこんにちは。
東京地裁裁判所で行われた、第1陣の13回目のご報告をします。
前回の期日は53号でお知らせしています。
全国訴訟第1陣は、結審しました。
言渡は来年3月14日、午前10時30分。地裁606号法廷です。

第1陣回13回目 午前10時半、東京地裁606号法廷

1、出廷した当事者、裁判官、書記官

松井英隆裁判長、武藤真紀子判官、竹内幸伸裁判官、木崎祐三子書記官、原告代理人8名、被告代理人5名が出廷しました。
傍聴席には20名弱です。

(前提として・・・。)
今回行われた期日は、全国訴訟第一陣七陣の最終口頭弁論(判決前の最後の期日)であって、これまでのまとめの期日となります。

前回8月30日に、それまで約二年以上この第一陣を担当されていた太田晃詳裁判長から、松井英隆裁判長に裁判官の変更がありました。
第一陣の第一回目では、原告本人の「意見陳述」がありました。
武富士との取引で、実際に経験したことを、ご本人の意見として、口頭で裁判官に伝えたのです。
当然、前回交替した松井裁判長は、この意見陳述をお聞きではありません。武富士の取立、というのは、経験した方から実際に聞かないと、にわかには信じがたいものです。
太田裁判長から交替した、松井裁判長にも、ぜひ原告本人の意見を実際に聞いて欲しい。
原告弁護団は、そう思って意見陳述をお願いしました。
すると、裁判所から、「意見の口頭陳述」ではなく、「準備書面」の口頭弁論、ということにしてほしい、との連絡がありました。

「意見」の陳述も、「準備書面」の口頭弁論も、ご本人が、法廷で自分の経験を口頭で話しをすることに変わりはありません。
また、どちらも、書面を裁判所に提出します。

ただ、訴訟手続き上、その陳述の扱いと、提出した記録の扱いが異なります。

「意見」の口頭陳述だと、相手の反対があった場合や、裁判所が認めなかった場合は、行うことができません。
また、意見陳述書は、調書に添付されたり雑記録として綴られたりします。
これに対し、準備書面の口頭弁論は、当事者の主張です、これは訴訟行為として当然に可能です。
また、準備書面は、訴訟記録として綴られることになります。

2、主なやりとり

(メモからの書き起こしです。括弧内は乾の解説です。)

松井裁判長
原告は、11月8日付最終準備書面及び同補足を陳述されますね。

原告代理人
はい、陳述します。

松井裁判長
原告ご本人から、準備書面の口頭での弁論をなされるとお聞きしています。
どうぞ。

原告ご本人
(傍聴席で待機していたご本人が、法廷の真ん中にある証人席に進む。これは以前の意見陳述を証人席で行ったため。)

松井裁判長
いえ、証人席ではなく、原告席で陳述してください。
(代理人席が一杯だったので、代理人が席を詰めた。)
はい、そこでお願いします。
(原告ご本人が行うのは、意見の陳述ではなく、原告として行う、準備書面の口頭弁論であるため、証人席ではなく、原告席側で弁論すべき、という趣旨で指示があったと思われます。原告には弁護士代理人がついていますが、準備書面の弁論という訴訟行為ですので、原告ご本人が行うことも当然可能です。)

原告ご本人
(以下、聞き取った内容の抜粋です。)
「私が武富士と取引をはじめたのは、昭和51年の8月か9月ころでした。」
「当時、私は妊娠中でした、それから30年以上武富士と取引をしていました。」
「昭和57年ころには既に過払いだったそうです。」
(この方が借入をはじめた昭和51年というと、まだ昭和58年の貸金業規制法施行前です。つまり、みなし弁済が成立することはあり得ず、利息制限法を超える金利は絶対に無効だった時代です。無効である上に、昭和43年に最高裁は、過払金は不当利得であるという判決を出しています。つまり、無効な利息は、当然に返さなければならない時代でした。)

「返済が終わりそうになると、武富士から限度額が上がりました、と勧誘の電話がきます」
「借りたくないこともあったのですが、断ると口調が厳しくなりました」
(元社員の方のお話しによると、武富士には、貸付のノルマがありました。)

「武富士の取立は厳しく、出勤するために家を出ると、車で待ち伏せされて、乗るように言われ、車の中で今日返すのか、明日返すのかと、責められました」
「夫が他界してから、社会保険のある会社に就職することができたのですが、取立の電話がその職場にかかってきたため、その日の内にクビになってしまいました。」
(貸付ノルマとともに、回収のノルマもあったそうです。月に二回、この二つのノルマの達成目標日がありました。このとき、ノルマを達成できなかった社員は厳しく叱責されることになります。未達会議、と呼ばれていました。)

「武富士には、830万円以上の過払金があったそうです。武富士が倒産し、その過払金が戻ってこなくなりました。そのため、私自身も破産することになりました。債務額は約275万円です。」
「私は破産しましたが、保証人になっていた子供は、その債務を支払わなくてはなりません。」
「私は、子供から縁を切られました」
「8月30日に、健晃氏の尋問を聞きました。健晃さんは、オーナーで責任者です。しかし、知らない、覚えていない、と逃げてばかりでした。」
「裁判官の皆様、武富士に長い間だまされ、いじめられ続けた悔しさをどうかわかってください」

松井裁判長
原告代理人が補足準備書面を口頭で弁論されるとのことですね。
どうぞ。

新里団長
(以下、全文です。)

1 武富士の倒産
平成22年9月28日、武士は東京地裁に会社更生手続開始の申立をする。
平成23年4月償還のグローバル債545億円の内330億程度が用意できなかったとする。
貸金業界トップのあまりにもあっけない幕切れであった。
負債は、過払金返還債務を除くと1、950億円、過払返還債務は2兆4000億円であった。当初、武井一族に資産を移し、過払金を踏み倒すための計画倒産(訴状30頁)ではないかとも言われた。
武富士は倒産すべくして倒産したとしか言いようがない。
それほど、亡武井保雄、被告武井健晃の取締役としての任務懈怠は明らかであり、それが原因で武富士は倒産に至ったものである。

2 武富士の反社会性
武富士は、平成14、15年の絶頂期に盗聴、暴力団との癒着、強引な名誉毀損訴訟の多用、社員をノルマ漬にし、過酷な労働を強いることにより、その結果、業務停止等の行政処分を受ける。
平成16年末までには、亡保雄、被告健晃の法令違反等の任務懈怠によって、社会的信用を大きく失うこととなった。

3 武井一族支配の継続
しかも、平成16年11月、亡保雄に対する盗聴事件の有罪判決により、貸金業規制法の25%ルールにより当時武井ファミリー、ファミリー企業が保有していた武富士株の約60%を25%以下まで処分せざるを得なくなる。
株式を譲渡するも武富士の亡保雄、その後の後継者被告健晃ワンマン経営は止められず、市場での信頼は失墜し続け、大きく業績が落ち込むことになる。

4 平成18年1月最高裁判決への無策
平成18年1月の最高裁判決及びこれを受けて同年5月8日に武富士において開かれた常務会によって、武富士と既存顧客との貸付取引について、みなし弁済の適用のないことが再確認される。
既にこの段階で利息制限法による計算をすると実質上債務超過の状況にあったものである。
それにもかかわらず、被告健晃は過払金返還請求金額を試算して、財務上武富士の負債として計上し又は十分な引当金を積むことを指示することもなく、

① 武井ファミリーグループに対する配当を含む高額配当(平成19年3月期以降679億円)を行い、資金を流出させ、

② かたや一部上場企業としては、全く杜撰な経営判断によって、平成19年5月実質的ディフィーザンスで300億円を拠出するものの、10か月後の平成20年2月末に297億円の損失を出し、

① 平成20年6月、武富士に一方的に不利益な内容のユーロ債(10年満期償還)700億円を発行し、平成21年11月には発行から2年後(平成22年6月)に一括繰上請求されることが判明し、その資金手当てに奔走し、平成22年6月までには償還するものの、そこで致命傷を負い、平成23年4月のグローバル債の資金手当てができずに倒産に至る。

それぞれ、被告健晃には悪意・重過失の任務懈怠が認められる。

5 平成23年2月18日最高裁判決
他方、平成23年2月18日、贈与税「回避」訴訟の最高裁判決により約2000億円が武井ファミリーに温存される。
裁判長の補足意見は「国外に暫定的に滞在したと言っていい日本国籍の上告人は、無償で1、653億円もの莫大な経済的価値を親から承継し、しかもその経済的価値は実質的に本件会社の国内での無数の消費者を相手方とする金銭消費貸借契約上の利息収入によって獲得した巨額の富の化体したものであると言えることから、適切な担税力が備わっている言うこともできる、我が国の富の再配分等の要請の観点からもなおさらその感を深くする。」と指摘している通りである。
また、これまで述べてきた、亡保雄及び被告健晃の明らかな任務懈怠に対し、武富士の会社更生管財人は、善管注意義務・忠実義務違反を問い、厳正に責任追求すべきであった。
小畑更生管財人はもともと武富士の代理人であり、創業一族への責任追及は、全くおざなりになっている。
平成18年1月最高裁判決によって、武富士には平成19年3月期以降、配当可能利益がなかったとして武井ファミリーに配当した金129億円の返還を求める訴訟においても、小畑更生管財人は、充分な主張立証を尽くさず敗訴した。
控訴審では、ほんの少しの回収で和解をする。

6 本訴訟の位置づけ
本訴訟においては、亡保雄及び被告健晃が利息制限法超過利息を収受したことについての任務懈怠(直接損害)とともに、亡保雄及び被告健晃が数々の任務懈怠によって武富士を倒産させ、原告らを含む200万人を超える多くの過払金返還請求を不能にした(間接損害)責任を追及している。
司法は、贈与税「回避」訴訟の最高裁判決でも武井ファミリーの蓄財を許し、会社更生管財人の責任追及訴訟でも、その責任を取らせることができていない。
本件訴訟は法律上の支払義務のない利息を騙し取られ(錯誤によって支払わされた。)、そのことによって、生活を破綻させられ、または、苦難を強いられた原告らが、自らの手で責任追及できる唯一の方法である、会社法429条の取締役の第3者責任を追及するとの極めて困難な訴訟であった。
我々は本訴訟において亡保雄及び被告健晃の任務懈怠を主張し証を尽くしたと考える。
裁判所におかれましても、本法律構成以外では被害者を救済し、正義を回復する手段はないことを想起され、曇りのない真理の目で我々の主張を検討し、最後の公正な判断を示されることをここに切に願うものである。

松井裁判長
原告は甲216から228を提出されますね。

原告代理人
はい。

被告代理人
この甲号証は、本日提出されています。
しかし、内容を拝見すると、今までの訴訟継続中に出すことが可能であったものばかりです。
(結審されることがわかっている)直前での提出は、時機に後れたものと言わざるを得ません。
却下されるべきものと考えます。

松井裁判長
証拠は提出の扱いとします。
被告は第15準備書面を陳述されますね。

被告代理人
はい、陳述します。

松井裁判長
被告から補足のご意見はありますか。

被告代理人
原告の主張する、任務懈怠責任は一切ない、と考えています。
請求は棄却されるべきものと考えます。

松井裁判長
双方の代理人にお尋ねします。
本日提出された書面には、今までに主張されたこと以外の主張はないものと考えてよろしいですね。

原告、被告代理人
はい。

松井裁判長
3月14日、10時30分、606号法廷で判決の言い渡しを行います。

3、報告集会

東京地裁のすぐ近くにある弁護士会館の5階で、報告集会を行いました。
2年半にわたる訴訟の第一陣については審理が終わりました。
しかし、第二陣以下、まだまだ訴訟は続きます。

4、お願い

3月14日の判決言い渡しの傍聴においでいただけないでしょうか。
今日の期日には、20名ほどの傍聴をいただきました。
普段からするととても多くの方に来ていただいたのですが、第一陣の最後の期日にしてはちょっとさみしかったかなあという印象です。

言い渡しは一言で終わってしまいますが、そこに傍聴人が集まることが裁判所に対する、私たちの関心の高さを示すことになります。
どうぞよろしくお願いします。

以上

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