武富士の責任を追及する全国会議

ホームページが新しくなりました

電話相談: 047-360-2123 受付時間:月曜~金曜 10:00~17:00
全国からご相談の電話をお受けして、各地の弁護士無料相談をご紹介します。
武富士一万人訴訟ニュース 平成26年12月8日号(3陣控訴1回)

武富士一万人訴訟ニュース 平成26年12月8日号(3陣控訴1回)

武富士一万人訴訟ニュース:第69号 平成26年12月8日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038  http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第3陣の控訴審第1回期日がありました。

お久しぶりの武富士一万人訴訟ニュースです。

全国訴訟は第1審判決が出そろって以来、控訴にご協力いただける方を募り、その結果すべての陣で控訴審へ進みましたが、控訴審の期日がなかなか入りませんでした。
この第3陣も、一審の判決は5月19日でしたが、このたび、全国訴訟控訴審の最初の期日として、第3陣の第1回控訴審期日が12月8日午後2時、東京高等裁判所424号法廷で開かれました。

この第3陣は東京高裁第22民事部の担当となり、裁判長は加藤新太郎判事、裁判官は峯俊之判事、小林康彦判事です。

控訴人(原告)代理人8名、被控訴人(被告)代理人5名、傍聴人17名が時間どおりに法廷に入ったのですが、裁判官がなかなか来ず、始まったのは午後2時10分を過ぎていました。
期日後の弁護士からの説明によれば、直前に出された被控訴人側の書面を、控訴人側に渡すためのコピーを用意していたことなどが、遅れた原因のようです。

期日が始まり、まずは裁判長から控訴人側に、当初57名の控訴であったが、このうち29名分を取り下げる旨の確認があり、その点の変更を踏まえての控訴状及び控訴理由書の陳述がありました。

次に、裁判長から被控訴人代理人に対し、表現の訂正すべき点を指摘のうえ、控訴答弁書の陳述がありました。

続いて控訴人側の準備書面1~3の陳述がありましたが、裁判長からこの3つの書面の位置づけを問われ、控訴人代理人より、1が控訴理由書の補充であり、2,3が新主張についての書面であるとの回答がありました。

これまでの主張では武富士会社更生申立当時に武富士が破たん状態にあることを前提としていましたが、これとは逆に新主張では、実は破たん状態ではなかった武富士を、武富士創業者一族の贈与税の最高裁訴訟を有利にしたいという思惑から、武富士創業一族が会社更生を申し立てた疑いがあり、これが取締役としての責任である、というもので、これは第一審判決の後に入手できた資料などから導き出した新しい主張のことを言います。

次に、立証の関係で、控訴人側から甲235~275号証を提出、意見書と報告書の268と270は、原本の提出がありました。
被控訴人側からは、乙96~130号証がいずれも写しで提出されました。

続いて、控訴人から9月22日付で2つ、12月8日付で1つの文書送付嘱託の申し立てがあるところ、主張との関係や、一審で申し立てたものとの関係について、裁判長から質問がありました。
これに対し控訴人代理人から、3件のうち9月の2件については、従前の主張に係るものであるが、メリルリンチにかかわる部分は今回初提出であること、12月の1件は今回の新しい論点についてのものであるとの回答がありました。
これに対し、裁判長は、9月の2件は、一審と重複しているなら、なぜ一審でやらなかったのか、その点を明らかにするようにという指示がありました。

この文書送付嘱託に対して、9月分の2件については期日直前に被控訴人側から書面による意見があったとのことで、既に一審で判断済みであり不要という意見でした。
12月分は、書面による意見の提出が間に合わなかったとのことで、必要であれば追って提出する旨の発言がありました。

また、裁判長が、今回陳述された控訴人準備書面1~3に対して、被控訴人代理人に対し、反論をするかどうか確認したところ、次回までに反論をするとの申し出がありました。

更に、控訴人から、管財人の小畑氏、引きなおし計算の担当者であった佐藤氏・中山氏の証人尋問の申し立てがあったところ、この点についても、新主張との関係と、一審での提出の有無及び判断について、裁判長から質問がありました。

これに対し、控訴人代理人より、小畑氏については一審で申し立て却下されているが、新主張に係るものとして、会社更生の申立準備の段階や保全管理人としての職務などの点の尋問が必要であること、佐藤氏・中山氏は今回初めての申立であり、両者の尋問の前提として、両者の住所の調査嘱託も提出している旨の発言がありました。

これに対し、被控訴人の意見としては、いずれも客観的証拠から明らかであり、引き直し計算義務がない以上は不要であるとの発言がありました。
これを受けて、裁判長から、一審で不必要と言われたのに控訴審で聞く理由について質問がありました。

控訴人代理人は、一審の武井健晃氏被告本人尋問において、引き直し計算が本当に困難であったのかという尋問に対し、現場の担当者でなければわからないなどと回答したこともあり、現場の担当者の尋問が必要であると回答しましたが、裁判長からは、改めて、控訴審での証言の必要性について疑問が示されたため、控訴人代理人は次回までに書面で補充すると答えました。

これらを受けて、この後の進行について、新主張に対する被控訴人の反論を受けてから証拠採用の採否の判断をするか、それとも反論を待たずに証拠採用の採否の判断をするか、いずれを望むか双方に尋ねたところ、双方とも反論を待っての判断を希望しました。

また、一審では提出扱いになっていなかった乙88~95号証を提出扱いとすることに異議ないことを双方に確認されました。

ここで、裁判長から、道義的な責任はあると思うが、法的責任の理屈が立つのかどうかの一点に尽きるのであって、法的責任の主張・立証ができるかどうかである、という発言がありました。

以上で書面に関するやり取りを終え、控訴人側が希望していた控訴人本人の意見陳述が行われました。
今回、杖を突きながら、遠路茨城県から駆けつけてくださった控訴人が、生活苦からやむなく借り入れ、苦しみながら返済を続けた経緯と、武富士の会社更生、そして本案の一審判決等を受けての今の憤りの気持ちを、勇気をもって陳述してくださいました。

続いて、控訴人弁護団長より、原判決に対する批判を中心とした弁論要旨の陳述がありました。
直接損害については、引き直し計算について、我田引水的なダブルスタンダードは許されないと力強い言葉で断じました。
また、間接損害については、倒産は武富士固有の原因によること、利息返還損失引当金の過小計上、違法または善管注意義務に違反する配当、著しく不合理な実質的ディフィーザンス、社債に関する任務懈怠などを、一審判決の判断の矛盾点を指摘する形で述べました。

意見陳述、弁論要旨陳述が終わると、裁判長から改めて、一審の主張と新主張の位置づけについて、控訴人代理人に対し、二律背反になるのではないかという質問がありました。控訴人代理人は、率直に言って裁判長のおっしゃるとおりであると認め、その上であえて今回の主張をしている旨を明らかにしました。

裁判長は、次回期日の設定のため、被控訴人側に反論に要する期間を尋ね、被控訴人の書面提出期限を来年1月23日と指定しました。
その後の進行について、被控訴人からの反論が充実していれば、次回証拠採用判断をして終結もありうるという考え方もあるが、期日を刻んでいくことも考えられるという発言がありました。
控訴人代理人は、被控訴人の反論にもよるが、文書送付嘱託の関係で主張を厚くすることも考えられるし、被控訴人の反論に再反論の可能性もあるので、期日を重ねていただきたいと希望し、被控訴人は早期の判断を望むとしながらも、それ以上の強い反対はなかったことから、期日を刻んでいく方針となりました。

ここで、裁判長から、被控訴人代理人に、控訴人の主張の持つ意味を理解しているのか、という発言がありました。
控訴人代理人には、被控訴人健晃らが裁判所を騙したという、ハードルの高い主張であるという心証を明らかにしました。

最後に、裁判長は、次回期日を2月18日(水)11:00~424号法廷と指定し、午後2時55分、本日の期日を終えました。

【期日の振り返り】

期日の後、場所を弁護士会館の会議室に変えて、振り返りを行いました。

大変長文の報告書になってしまったように、40分にもわたる期日となり、また裁判所と各代理人のやり取りもこれまでにはない量でした。

裁判長の心証開示から、きちんと記録を読み込んで期日に臨んでいる姿勢が確認できました。
裁判長の「道義的な責任はあると思うが、法的責任の理屈が立つのかどうかの一点に尽きる」という発言を良い結果に繋ぐために、クリアすべきハードルの設定、クリアするための方法の検討に、今後、力を注いでいく所存ですので、控訴審でも、引き続きのご支援をお願いいたします。

以上

« »