武富士の責任を追及する全国会議

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代理委員許可申請書

代理委員許可申請書

平成22年(ミ)第12号 会社更生事件
更生会社 株式会社武富士

代 理 委 員 許 可 申 請 書

2011年2月28日

東京地方裁判所 民事第8部   御  中
申 請 人  別紙申請者目録AないしP記載の通り

申請人代理人 弁 護 士   新  里  宏  二
同         瀧     康  暢
他、別紙申請者代理人目録記載の弁護士

第1 許可を求める事項
頭書会社更生事件につき、別紙申請者目録記載の債権者が、会社更生法122条の代理委員として、下記の者を選任すること

〒104-0061 東京都中央区銀座4-9-8 銀座王子ビル9階
すばる法律事務所
弁 護 士  内  藤    満
第2 許可を求める理由
1 申請人
申請人らは、更生会社と利息制限法1条1項所定の法定金利を超える約定利息で継続的金銭消費貸借契約を締結し、借入れと返済を繰り返した顧客およびその遺族(相続人)である。申請人らは、長年に渡る更生会社との取引で、支払った制限超過利息を元本に充当し、元本完済後も支払いを続けた結果、不当利得返還請求権(以下、「過払債権」という)を取得した。

2 過払債権者の性質

(1)圧倒的多数をしめる過払債権者
本更生事件において、過払債権者は、現時点で債権届出を行ったものだけでも40万人を超える勢いである。

(2)共同の利益を有する過払債権者
過払金債権者の請求根拠は、不当利得返還請求であり、大手金融機関等との金銭消費貸借契約によって発生した債権とは著しくその性格を異にする。
過払債権者は、更生会社の違法な高金利によって、生活を破壊され、無用な耐久生活を余儀なくされ、更生会社の取立におびえる日々を送った。その生活破壊は、離婚、子どもの進学の断念、税金の滞納、医療機関への診療の抑制とこれによる健康の悪化、一家離散果ては、夜逃げ、自殺にまで至っている。
更生会社が、違法な金利の請求をやめて、過払金を自主的に返還していれば、生活再建も可能であった者が多数存在する。
このように過払債権者は、その債権が発生した経緯、更生会社から借入れることによって被った艱難辛苦等、過払債権の行使につき共同の利益を有する。

(3)過払債権者の権利行使の保障
過払債権者は、いづれも更生会社の顧客(消費者)であり、その債権額は多くても数百万程度であり、かつ法的知識に疎い者が多い。
専門的知識のある代理委員を選任して、更生手続に関与させる必要性が極めて高い。

3 公正さを疑わせる管財人
本会社更生手続開始事件の管財人小畑氏は、会社更生手続開始を申し立てた代理人である。申立代理人は、申立人本人である武富士の利益を代表する立場にあることは言うまでもなく、管財人小畑氏の出自が偏頗な立場であることは、誰も否定することはできない。
更生管財人は、株主総会、取締役会の決定あるいは債権者の意向等の支配を受けることなく、独自に意思決定を行うことのできる絶大な権限を有する。
絶大な権限を持ちながらも中立公正公平な立場から更生手続を行うことが求めらる管財人に、一方当事者に過ぎない申立代理人が選任された以上、チェックアンドバランスを図り、管財人の適正な職務遂行を担保するため、他方当事者である過払債権者の利益を代理する代理委員の選任が必要不可欠である。

4 代理委員が行うべき更生手続①-創業者一族および更生会社役員責任の調査・追及

(1)最高裁平成23年2月18日判決-2000億円に及ぶ還付金
最高裁判所第二小法廷は、平成23年2月18日判決で、更生会社創業者武井保雄氏の長男に課税された贈与税の課税処分を取り消した。結果として、課税された1653億円およびその利息の合計約2000億円が長男に還付されることになった。長男は、更生会社の取締役に就任していた時期があった。
同最高裁判決で、須藤正彦裁判長は、「一般的な法形式で直截に本件会社株式を贈与すれば課税されるのに」「暫定的に住所を香港に移しておくという人為的な組合せを実施すれば課税されないというのは」「著しい不公平感を免れない。国外に暫定的に滞在しただけでといってよい日本国籍の上告人は、無償で1653万円もの莫大な経済的価値を親から承継し、しかもその経済的価値は実質的に本件会社の国内での無数の消費者を相手方とする金銭消費貸借契約上の利息収入によって稼得した巨額の富の化体したものともいえるから、適切な担税力が備わっているということもでき、我が国における富の再分配などの要請の観点からも、なおさらその感を深くする。一般的な法感情の観点から結論だけをみる限りでは、違和感も生じないわけではない」と補足意見を付した。
すなわち、租税法定主義の観点からは、長男に贈与税を課すことはできないが、違法な金利収益で利得した莫大な利益は、一般的な法感情および富の再分配という観点から国民に再分配され、あるいは借主(顧客)に戻されるべきであることを付言した判決ということができる。
更生会社の役員責任の有無、その責任を負うべき更生会社の役員らの範囲を確定し、その責任の程度、内容を調査し追及するためには、過払債権者の利益を代理する代理委員の選任が必要不可欠である。

(2)役員責任が生じる根拠-違法金利を請求し受領した責任
ア.最判平成18年1月13日(民集60巻1号1頁)以降は、みなし弁済の成立する余地はなくなったのであるから、同日以降、法定利息の制限を超えた利息を請求すること、受領することは違法であるところ、貸金業者である更生会社は、違法であることを認識しながら、故意にこれを継続した。
イ.また、最判平成16年2月20日(民集58巻2号380、475頁)で、最高裁判所が、みなし弁済規定の適用については「厳格解釈」の立場が明確になった時点で、みなし弁済規定の適用がないことは、更生会社の発行する契約書面、受取書面の様式上、明らかになった。すでに平成16年2月20日時点で、故意に違法金利の請求・受領をしていたといえる。
ウ.さらには、更生会社を当事者とする名古屋高等裁判所平成8年10月23日(上告事件。判時1600号103頁)では、更生会社の設置したATMから発行される17条書面には、返済期間及び返済回数の記載がないことからみなし弁済の適用が否定された。そして、ATMが改善されたのは平成14年であった。すなわち平成8年10月の時点で、更生会社は、みなし弁済の適用がないことを確定的に認識していたといこうとができる。
よって、平成8年10月以降、更生会社の取締役等の役員となった者、あるいは取締役会に過大な影響力を与え、会社の実質的な意思決定者は、責任を負わなければなならない。
更生会社が、上記、ア、イ、ウの各判決を受けて、如何に経営判断をし、制限超過利息をなお徴求し続けたのか、その調査をし、責任を追及するためには、更生会社の依頼を受けず、過払債権者の利益を代表する代理委員が更生手続に関与する必要がある。

(3)調査委員会の調査との関係
調査委員会の調査結果は、4月中旬頃まで出ず、しかもその調査に過払債権者の意見は反映されていない。
調査委員会の調査を待っていては、役員責任の追及の機会を失う。

5 代理委員が行うべき更生手続②-過払い債権の届出期間と計算方法

(1)知れたる過払債権者への通知の遅れ
更生会社に対する借入金債務を完済した(約定利息での元利金全額を支払ったこと)者への通知が、債権届期間満了時にも到達していない。こうした通知の遅れた過払債権者を保護するするためには過払債権者の利益を代表する代理委員が更生手続に関与する必要がある。

(2)過払金の計算方法
更生会社は、金銭消費貸借取引の途中で、民事調停法17条決定あるいは裁判上の和解がある場合、債務額を17条決定ないしは和解で確定した債務額として引直計算している。しかし、過去の17条決定ないしは和解において、更生会社は顧客に対してすべての取引履歴を開示しておらず、17条決定ないしは和解の前提となった債務残額には客観的な誤りがある。
この他、引直計算の方法、考え方に更生会社には誤りがあるので、これを是正し、債権認否に反映させるためには過払債権者の利益を代表する代理委員が更生手続に関与する必要がある。

6 代理委員が行うべき更生手続③-財産評定の調査
現在、更生会社の財産評定が行われているが、その財産評定は、更生会社を支援する受け入れ先スポンサーの支援額(更生会社の買取額)に多大な影響を与える。不当に安く財産評定が行われる場合、更生会社が不当廉売される恐れがある。
過払債権額の水増しや、貸付債権の過小評価(貸倒率の水増し)が行われないよう、また更生会社の所有する不動産の評価が公正になされるよう厳密な監視が必要である。
財産評定については、異議申立の手続がなく、また新法では更生計画審理のための関係人集会も廃止された(旧更正法192条参照)。財産評定(評定額)の公正さは、ひとり管財人の善管義務にかかっているが、上述したとおり管財人の属性からして公平な財産評定は期待できない。
財産評定の公正さを担保するためには過払債権者の利益を代表する代理委員がその手続に関与する必要がある。

7 更生計画案の作成
過払債権者の意見を集約し、債権者全員の理解を得られる更生計画案の作成をするためには過払債権者の利益を代表する代理委員が更生手続に関与する必要がある。

8 関係人集会の招集
債権者の意見を更生手続に反映させるためには、関係人集会が招集されることが望ましいことは言うまでもない。また、関係人集会を形式的儀式で終わらせることなく、実質的な議論の場とすることで、債権者の更生計画に対する理解が深まり、その利益を図るうえでも肝要である。関係人集会の複数回の開催、続行も視野に入れる必要がある。
過払債権者の利益を集約して、必要に応じて関係人集会を招集するためには、すべての更生手続を行うことができる代理委員を選任する必要がある。

以  上

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