武富士の責任を追及する全国会議

ホームページが新しくなりました

電話相談: 047-360-2123 受付時間:月曜~金曜 10:00~17:00
全国からご相談の電話をお受けして、各地の弁護士無料相談をご紹介します。
武富士一万人訴訟ニュース 第80号(3陣控訴判決)

武富士一万人訴訟ニュース 第80号(3陣控訴判決)

平成27年7月29日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038  http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第3陣の控訴審判決言渡期日がありました。

7月29日、午後1時10分、第3陣の判決言渡期日が東京高等裁判所424号法廷で開かれました。全国訴訟の控訴審としては、最初の判決となります。

担当は東京高裁第22民事部ハ係、裁判長は河野清孝判事、裁判官は古谷恭一郎判事と小林康彦判事です。

控訴人(原告)代理人5名、被控訴人(被告)代理人の出廷なし、傍聴人13名で、時間どおりに始まりました。

判決主文は、控訴をいずれも棄却する、控訴費用は控訴人の負担とする、という、全面敗訴の内容でした。
判決理由の読み上げは省略され、期日はそれだけであっという間に終わりました。

【判決内容の精査】

期日の後、判決正本を受け取って、場所を変えて判決の内容を精査しました。

判決の概略は、以下のようなものでした。

①制限超過部分を受け取ったことに関する任務懈怠については、原審の判断に、以下の点を補足・追加

  • かつてのみなし弁済に関する法律の規定を考察するに、グレーゾーンの範囲内の請求をすることが貸金業者にとって権利の行使でないとは言えず、取締役に引き直し計算やグレーゾーン部分の収受を控え、その事務処理体制を構築する義務はない。
  • H18.1.13判決以降の残高相違可能性告知義務及び同体制構築義務違反(追加主張)について、そのような法律はないし、義務発生を基礎づける事実は認められない。
    H18年判決は、みなし弁済適用の余地を残しているし、引き直し計算は容易ではなく、件数も莫大で、残高相違可能性を告知することは、混乱を招く。
    罰則のある貸金業法上の義務と、残高相違可能性告知義務を同様に論じることはできないから、そのような義務の存在を認めることはできない。

②会社を倒産させて過払い金を回収不能にしたことに関する任務懈怠については、原審の判断に、以下の点を追加

  • 武富士は「窮境にある株式会社」ではなかったので、会社更生申立自体が不当であったとの主張について、会社更生手続きにのっとって、過払金を更生損失引当金に計上したことは妥当であって、申立時点で武富士が破たんしておらず、申し立てが不当だという控訴人の主張を認めることはできない。
    会社更生申立の経緯は、原審認定(≒調査委員の報告)のとおり。

私の印象は、訴訟に表れた事実をあえて無視した(特に、みなし弁済に関する武富士の書面についての事実や、更生申立前の武富士の現状に関する事実などには、故意に触れていない印象がある)、拙速で結論ありきの判決だと思いました。
その他にも、大阪判決を出した判事が合議体に含まれているにもかかわらず、それと相いれない判断をしたことについて、何ら触れられていないことや、まるで高利貸しの存在を容認するような表現があることなど、その場にいた方々からも、この判決に対するいろいろな意見が出され、これを踏まえてその後に予定されていた記者会見に臨むこととしました。

【記者会見】

同日15:00記者クラブで記者会見をしたところ、9名の記者に集まっていただきました。

及川弁護士からは、高利貸の有用性を認める価値基準に基づき、高利貸経営者を擁護する不当判決であるとして、訴訟の概要、判決内容、訴訟日程等を説明しました。

和田弁護士からは、控訴審で追加主張した「武富士計画倒産」に関する説明をし、それらの裏付け事実や証拠が、判決では一顧だにされていない不適切さについて述べました。

新里団長からは、残高相違可能性告知体制構築義務違反を認めた、原告一部勝訴の大阪地裁判決を裁判長として出した古谷判事が、今回の訴訟の右陪席にいるにもかかわらず、それとは全く相いれない判決が出たことに対する疑問をもとに、現在の裁判そのものに対する疑問を呈されました。

いずれにしても、今回の判決は、到底受け入れることのできない不当で不十分な判決ですので、弁護団は、上告に向けて準備を進めることを宣言し、15:40頃、記者会見を終了しました。

大変遺憾な判決でしたが、逆に言えば、丁寧な検討がなされた判決ではなく、反論の余地がたくさん残っているといえるかもしれません。
上告に向けて、より慎重な検討を重ねていきますので、引き続きのご支援をお願いいたします。

以上

« »