武富士の責任を追及する全国会議

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意見陳述要旨

東京弁護団訴訟、第1回口頭弁論における意見陳述です。


平成23年(ワ)〇〇〇〇号(第1回12月2日10:00)

意見陳述要旨(原告代理人ら)

2011年12月2日

東京地方裁判所 民事15部 御中

原告訴訟代理人
弁護士 茨木 茂

                          
本件第1回口頭弁論期日にあたり、原告代理人らを代表して以下のとおり意見を陳述する。

1 ㈱武富士の倒産

昨年(2010年、平成22年)9月、サラ金最大手であった㈱武富士は会社更生手続を申し立て倒産した。
同年10月31日、㈱武富士について更生手続開始決定があり、現在、更生手続中である。
本年(2011年、平成23年)7月、更生管財人から弁済率わずか3.3%の更生計画案(今後の回収状況により弁済率が上向く可能性があるとのことだが、保証の限りではなく、いずれにしろ到底満足すべき弁済率にはならない。)が提出された。
本年10月31日、この更生計画は認可されたが、即時抗告されている。

2 本件訴訟提起の原因

ア 本件は、㈱武富士に対して過払債権を有している多数の元借主(或いは当該借主の相続人)からの、㈱武富士を創業し、経営し、支配していた武井一族に対する損害賠償請求訴訟である。
同種の訴訟(被告の範囲等について各地で若干の差はあるようである)が、全国各地でこれまでに多数起こされており、今後も続々と起こされる見込みである。

イ 一般に、まともな商売をしていた会社が倒産した場合、取引先債権者は、打撃を受けるけれども、少しでも損失を少なくするために倒産手続の中でできるだけの行動をし、敢えて別個の損害賠償請求訴訟を起こすというようなことはしない。
しかし、今回の㈱武富士倒産では、そうはならず、前記のとおり、本訴原告らを含む多くの過払債権者によって、全国各地で武井一族に対して、損害賠償請求訴訟が起こされている。
その大きな原因は、次のような点にあると考えられる。

  第1に、㈱武富士はまともな商売をしていなかった。
㈱武富士は、サラ金最大手として、サラ金三悪即ち、高金利、過剰融資、強硬取立というサラ金の3Kを、体現し実践していた会社であった。
しかも㈱武富士或いはその代表者たる武井保雄は、サラ金三悪にプラスして、金の力にあかせて、㈱武富士を批判する者に対しての言論弾圧として、高額の名誉毀損損害賠償請求訴訟を濫発したり、盗聴をするなどの違法行為もしていた悪質会社であった。

  第2に、第1の違法不当な㈱武富士の業務によって支払わされてきた高利は、元借主からすれば、「騙されて絞り取られた金」に他ならず、正に犯罪による被害者と同様の強い被害感情を抱くに至ることは当然である。

  第3に、㈱武富士が違法不当な業務によって広範な一般大衆から取得した高利即ち過払金は、結局、㈱武富士を支配経営していた武井一族の富へと転化している。
適法正当な企業活動により利益をあげ、その結果創業者や経営者が相当の利益を得て、株主もその分け前に与かる、ということを問題としているわけではない。
㈱武富士の場合、同社の利益の源泉たる高利貸付は、適法正当なものではなく、違法不当なものであったのだから、武井一族が、その利益を取得し保持し続けることは許されないのである。

  第4に、㈱武富士の会社更生手続の業務を中心となって進める更生管財人が、㈱武富士から依頼されて会社更生手続の申立代理人となった者と同一人であるから、過払債権者としては、「更生管財人は、配当率を少しでも高めるため中立公正な立場で徹底して頑張って活動してくれるのか」の点で、重大な不信感を持たざるを得ないのである。

3 正義と衡平に基づく公正な判断を求める

ア 被告武井俊樹からの贈与税取消訴訟に関する最高裁第二小法廷平成23年2月18日判決の補足意見で、須藤裁判長が名付けたところの「贈与税回避スキーム」は、結果的に成功してしまった。
今回武井一族は、㈱武富士を倒産させるにあたって、「過払金回避スキーム」を組み立てているのであろう。「贈与税回避スキーム」をまんまと成功させたのは、租税法律主義という規定のためだが(もっとも、「住所」について最二小判とは異なる認定をしても租税法律主義には違反しないのではないかという疑問は存するが)、「過払金回避スキーム」に関しては、租税法律主義は無関係であり、現行法の解釈で、十分これを打ち破る(「過払金回避スキーム」の実現を阻止する)ことができることは、訴状にて主張しているとおりである。

イ 前記須藤裁判長は、㈱武富士の利息収入を、「無数の消費者を相手方とする金銭消費貸借契約上の利息収入」と述べているが、㈱武富士と取引をしていた消費者は、圧倒的に、経済的に困窮していた低所得者なのであり、その困窮につけ込んで、法律上取得できない高利を取得していたのであり、不正義の程度は甚だしい。

ウ 御庁におかれては、こうした客観的事実を十分踏まえた上での正義と衡平に基づく公正な判断を求めるものである。

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