武富士の責任を追及する全国会議

ホームページが新しくなりました

電話相談: 047-360-2123 受付時間:月曜~金曜 10:00~17:00
全国からご相談の電話をお受けして、各地の弁護士無料相談をご紹介します。
武富士の更生計画案に反対する声明

武富士の更生計画案に反対する声明

声 明

平成23年7月22日

最高裁判所 御中
東京地方裁判所民事第8部 御中

武富士の責任を追及する全国会議
代表   弁護士  新里 宏二
事務局長 弁護士  及川 智志

 

声明の趣旨

1 更生会社武富士の更生計画案には同意できない。

2 よって、全国の過払債者に同案の否決を呼びかけ、武富士を破産に追い込む決意である。

声明の理由

1 武富士の更生計画案

更生会社武富士の管財人は、本年7月15日、更生計画案を東京地方裁判所民事第8部に提出した。
その概要は、①第1回弁済として、更生計画の認可決定から1年以内に、一般更生債権については3.3%を弁済する、②すべての資産の換価・回収が終了した時点で第2回弁済を実施する、というものである。

そして、同月22日、同裁判所は、同案を投票に付すとの付議決定をした。
投票期間は同日から同年10月24日までと指定された。
この投票により更生債権額の過半数の同意を獲得すれば、武富士の会社更生が認可される運びとなったわけである。
一方で、その過半数の同意を獲得できなければ、結果として、武富士は破産を余儀なくされる。
なお、社債権者が提出した更生計画案は早々と却下され、過払債権者が提出した更生計画案も投票に付されなかった。

2 同意できない理由

管財人の会社更生計画案に同意できない理由は次のとおりである。

(1)廉価売却の疑い

第1回弁済の主な原資は、韓国消費者金融A&P社に対する消費者金融事業の売却代金とされている。
この代金額については公表されていないが、競合していた日本の中堅消費者金融が公表した情報から推測すれば300億円程度(一部の報道によれば約283億円)であり、少なくとも、管財人は、武富士の消費者金融事業を最も高い価格では売却していない(一部の報道によれば310億円の値を付けた競合他社があったが、管財人はそれより廉価でA&P社に売却した)。
武富士の営業貸付金残高は500億円を超えており、なぜこれを4割引き以下という廉価で売却しなければならないのか、管財人からは納得のゆく説明はされていない。こうした不合理な資産売却によって、更生債権者には多大な損害がもたらされることになるのであるから、管財人の更生計画案にはとうてい同意できない。

東京都新宿区の本社不動産、京都の不動産、有価証券、美術品などの資産の売却についても、上記同様の廉価売却がなされる疑いがあり、この点からも管財人の更生計画案にはとうてい同意できない。

そもそも本件の小畑管財人は、武富士から会社更生の依頼を受けた申立代理人その人であるから、更生債権者としては、不合理な資産売却がなされているのではないかとの疑いを払拭できない。このような不公正かつ不透明な会社更生には同意できない。

(2)清算価値原則を充たしていない疑い

管財人によれば、清算配当率は1.92%である。
しかしながら、この数字に対する疑いが払拭できないのは、上記したのと同様の理由による。
合理的な資産処分をすれば、清算配当率はより高くなり、更生計画案の弁済率3.3%を超える可能性がある。
これは、社債権者の更生計画案においても指摘があったとおりである。

このように清算価値原則を充足していない疑いがある更生計画案にはとうてい同意できない。

(3)武富士を更生させる社会的意義がないこと

武富士は、数々の違法営業により借主を苦しめ、自殺者の多発などの惨劇を生み出してきた。
武富士からの借主は、過酷な取立を恐れて、食うものも食わず、子どもたちの学費も削り、税金も滞納し、病気になっても通院もできず、なかには精神を病むまで、とにかく武富士の返済だけは怠ることができないと思い、長年にわたり返済を続けてきた。
その結果、生じた不当利得が過払債権である。武富士は、こうして借主が命を削るようにして支払ってきた結果としての、いわば「命の過払金」のほとんどすべてを会社更生手続により消し去ろうとしている。

それだけの犠牲を払ってまで、武富士という企業に更生させる価値はない。

仮に武富士が更生を果たせば、武富士の有している顧客名簿や取立システムなど有形無形の資産が再び活用されるようになり、過酷な貸金業がまたぞろ復活することになる。
スポンサーが代わろうと、武富士のビジネスモデルは変わることはないであろう。
また、「武富士」ブランドが生き残ることになれば、多くの元顧客は過去の辛い記憶を永続させられることになり、その精神的な苦痛をいつまでも消し去ることができないことになろう。

過去にも同様のケースはあった。
悪名高い商工ローン「ロプロ」の会社更生である。
同社は、同じ東京地裁、同じ小畑管財人のもと、弁済率3%(清算配当率が2%と提示された点でも武富士の場合と酷似している。)により更生を果たしたが、いままた強硬な取立により幾多の消費者を苦しめている。

過去の経験にも鑑み、更生させるべき企業かどうかの見極めをしなければならない。
また、仮に管財人の清算配当率が正しいとしても、会社更生の弁済率との差はわずか1%程度である。
 
以上の事情を総合考慮すれば、武富士については、更生を許さず、破産に追い込むべきである。

(4)第2回弁済も信用できないこと

管財人は、税金の還付請求、旧役員に対する損害賠償請求などにより原資を確保し、第2回弁済を実施する計画であるというが、まったく抽象的な提案に過ぎず、実現可能性を認めるに足りない。
管財人の第2回弁済計画は、弁済率が1~20%というものであり、不確定というレベルに止まらず、ただの希望的観測といわざるを得ない程度のものである。

そもそも、前記したとおり、武富士から会社更生の依頼を受けていた弁護士が管財人に横滑りしているという状況において、旧役員に対する責任追及が徹底されるとはとうてい考えられない。
また、いったん納付した税金の還付が極めて困難であることは周知の事実である。

したがって、こうした実現不能な将来の弁済約束を目先にぶら下げ、いわばブラフにより更生債権者の同意を得ようとしている更生計画案は、不誠実かつ不公正というほかなく(会社更生法199条2項4号違反)、とうてい同意に値しない。

また、税金の還付請求、旧役員に対する損害賠償請求などは、会社更生でなければできないことではなく、破産手続に移行したとしても無論できることである。
むしろ、不公正かつ不透明な小畑管財人のもとで実施するよりも、破産手続における別の管財人が実施したほうが、少なくとも旧役員に対する責任追及に対する信頼は高まるはずである。

3 結論

よって、武富士の責任を追及する全国会議は、全国の過払債権者に対し、更生会社武富士の会社更生計画案について否決を呼びかけ、武富士を破産に追い込む決意である。

以 上

ツィッターは、http://twitter.com/#!/nikotamat です。どんどんフォローしてください!

« »