武富士の責任を追及する全国会議

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訴訟ニュース

武富士一万人訴訟ニュース 第75号(2・6陣控訴2回)

平成27年4月22日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038 http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第2・6陣、5陣の控訴審第2回期日がありました。

4月22日、午後2時、第2・6陣(併合)、5陣の第2回控訴審期日が東京高等裁判所822号法廷で開かれました。

担当は東京高裁第1民事部、裁判長は石井忠雄判事でした。

控訴人(原告)代理人6名、被控訴人(被告)代理人5名、傍聴人8名が出廷し、時間どおりに始まりました。

まずは、裁判体の変更に伴い、弁論の更新がありました。

次に二つの事件ごとに、書面提出のタイミングが異なっていたため、事件ごとにそれぞれの準備書面の陳述、各当事者の証拠の提出等の弁論がありました。

続いて、控訴人第5準備書面の弁論要旨の陳述が許可され、和田弁護士より陳述がありました。
ここでは、閲覧制限解除により入手した資料や管財人訴訟と本件での健晃の主張の矛盾点や、武富士の財務健全性などについて、わかりやすく述べました。

その後、裁判長から控訴人側に、他に主張があるのか質問があり、控訴人代理人より被控訴人の反論を見て行う旨の回答がありました。
また、第4準備書面中、「残高告知義務違反」の主張があるが、この点について被告本人尋問を行った大阪地裁の判決が5月8日に出る予定であり、これを踏まえての補充の予定である旨、報告されました。
この補充書面は、遅くとも6月25日までに提出すると発言しました。

これに対し、被控訴人に意見を求めたところ、「残高告知義務違反」の主張は第一審の主張に包含されるものではないから、「時機に後れた攻撃防御方法」であるから却下されるべきとの意見が出され、裁判長からその意見を書面で提出するよう指示がありました。
また、間接損害の主張については、第1準備書面で反論済みであるが、続行するなら反論の余地はあるとの発言がありました。
会社更生申立の要件を欠いていたという主張に対しては、既に裁判所の決定が出たことであり、失当であるとの主張もありました。

ここで、裁判長から、控訴人側に対し、今後の主張で新論点が出る可能性を尋ねたところ、おおよそは出しているが、閲覧制限可解除された資料の精査などによっては、新しい事実が見つかる可能性もあるとの発言がありました。

これに対し、裁判所も記録を精査したいとのことで、事件を続行するとの判断がされました。

そこで、書面の提出について、他の裁判体の進捗を踏まえつつ調整が図られ、被控訴人の書面を6月26日までに、それに対する控訴人の反論を7月10日まで(大阪地裁等の補充主張は出せるものは早めに)提出することになり、最後に、次回期日を7月15日(水)14:00(822号法廷)と指定して終了しました。

【期日の振り返り】

期日の後、場所を隣の待合室に変えて、本日の二つの期日の振り返りを行いました。

本日の街宣は天気もよく、200部のチラシのすべてを配りきることができました。

昨日の期日以上に、二つの期日とも、裁判所の心証がわかりにくかったという印象でしたが、書面の提出計画を細かく決めていく姿勢には、夏季休暇前にめどをつけようとしているようにも見えるので、今後、証拠採用等、対策を十分に練っていく必要があると思われます。

今後とも、まずます力のある主張を展開していく所存ですので、引き続きのご支援をお願いいたします。

以上

武富士一万人訴訟ニュース 第74号(4陣控訴2回)

平成27年4月22日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038  http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第4陣の控訴審第2回期日がありました。

4月22日、午後1時40分、第4陣の第2回控訴審期日が東京高等裁判所511号法廷で開かれました。

担当は東京高裁第5民事部ですが、裁判体の構成が変わり、裁判長は大竹たかし判事、裁判官は山本剛史判事、山田真紀判事です。

控訴人(原告)代理人4名、被控訴人(被告)代理人5名、傍聴人9名が出廷し、少し早めに始まりました。

まずは、裁判体の変更に伴い、弁論の更新がありました。

次に控訴人の準備書面の陳述、各当事者の証拠の提出等の弁論がありました。

続いて、控訴人第5準備書面の弁論要旨の陳述が許可され、和田弁護士より陳述がありました。
ここでは、閲覧制限解除により入手した資料や管財人訴訟と本件での健晃の主張の矛盾点や、武富士の財務健全性などについて、わかりやすく述べました。

その後、今後の主張について裁判長から控訴人側に質問があり、控訴人代理人より被控訴人の反論を見てさらに補充する旨回答しました。
また、第4準備書面中、「残高告知義務違反」の主張があるが、この点について被告本人尋問を行った大阪地裁の判決が5月8日に出る予定であり、これを踏まえての補充の予定である旨、報告されました。
この補充書面は、6月25日までに提出することになりました。

その他について、控訴人の主張の予定の有無について、重ねて裁判長から発問があり、和田弁護士から、管財人訴訟と本件との武井健晃の主張の食い違いについて、健晃と小畑管財人の尋問が必要であることを、改めて主張されました。

これに対し、被控訴人に意見を求めたところ、「残高告知義務違反」の主張は「時機に後れた攻撃防御方法」であるから却下されるべきとの意見が出され、裁判長からその意見を書面で提出するよう指示がありました。
また、控訴人第3~5準備書面への認否、反論を裁判所も見たいので提出してほしいと指示があり、被控訴人の準備書面を6月末日までに提出することになりました。

証拠の採否(控訴人が提出した健晃らの尋問や文書送付・調査嘱託)の判断は、双方の主張を見て行うので、現時点では留保すると裁判長が発言しました。
また、裁判所としても、時間をかけて資料を精査したい、との発言もありました。

最後に、次回期日を7月17日(金)10:30(511号法廷)と指定して終了しました。

【期日の振り返り】

期日の後、場所を隣の待合室に変えて、本日の期日の振り返りを行いました。

本日の街宣は天気もよく、200部のチラシのすべてを配りきることができました。

裁判所の心証がわかりにくかったという印象でしたが、書面の提出計画を細かく決めていく姿勢には、夏季休暇前にめどをつけようとしているようにも見えるので、今後、証拠採用等、対策を十分に練っていく必要があると思われます。

今後とも、まずます力のある主張を展開していく所存ですので、引き続きのご支援をお願いいたします。

以上

武富士一万人訴訟ニュース 第73号(1陣控訴1回)

平成27年4月21日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038  http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第1・7陣の控訴審第1回期日がありました。

4月21日、午後2時、第1・7陣(併合)の第1回控訴審期日が東京高等裁判所809号法廷で開かれました。

昨年3月14日に、全国訴訟では最初に第一審判決が出ていたこの1・7陣でしたが、訴訟救助の判断等に時間がかかり、ようやく最初の期日が設けられました。
担当は東京高裁第8民事部、裁判長は髙世三郎判事、裁判官は本間健裕判事、中島基至判事です。

控訴人(原告)代理人6名、被控訴人(被告)代理人5名、傍聴人5名が出廷し、時間どおりに始まりました。

訴訟指揮は非常に丁寧で、控訴人の控訴状、準備書面の陳述、被控訴人の控訴理由書、準備書面の陳述、各当事者の証拠の提出、人証申立、文書送付・調査嘱託申立等、よどみなく淡々とこなされていました。
私が印象的だったのは、大量の書面をきちんと付箋を付けて仕訳されていて、特に(左陪席ではなく)右陪席が各書面をしっかり把握して、裁判長に示していた点です。

次に、控訴人本人の意見陳述と、控訴人第2~4準備書面の弁論要旨の陳述が許可され、それぞれ陳述がありました。

控訴人本人の意見陳述は、千葉県から勇気をもって足を運んでいただいた当事者の方で、親族を助けるためにした借金に、昭和50年代から苦しめられたのに、それが払う必要がなかったものだと知った悔しさがにじみ出ていました。
判事3人ともが、きちんと一生懸命陳述をするご本人の姿を見ていて、意見陳述が終わった瞬間、ご本人のやるせなさが伝わった、そんな空気感が漂った気がしました。

続いて和田弁護士が行った弁論要旨の陳述では、控訴審で追加した新主張の要旨として、会社更生申立て当時、武富士が「窮境にある株式会社」にあたらず、武井俊樹の課税処分取消訴訟を有利に運ぶための便法であったことをわかりやすく述べていただきました。

この弁論要旨陳述の中で、和田弁護士が、閲覧制限が解除されて入手できた資料の関係で、次回主張の補充を予定していると述べたことから、陳述が終わってから、裁判長がその補充書面の提出時期について質問しました。
また、別件訴訟の進捗についての質問があり、及川弁護士が回答の上、現段階で進捗にばらつきがあり、本件でも被控訴人の反論を待ってから控訴人の追加主張を出すか、控訴人の追加主張を出し、それらにまとめて被控訴人が反論をするか調整した結果、先に控訴人の追加主張を提出することになり、最終的には補充・追加書面の提出期限は5月12日と指定されました。

次に、被控訴人より、控訴人第4準備書面に「残高告知義務違反」の主張があるが、これは「時機に後れた攻撃防御方法」である(もっと早く出せた主張なのに、遅くされたことで反論が十分にできないので、裁判で扱うべきではない、という趣旨)、との主張がありました。

これに対し、及川弁護士より、この点について被告本人尋問を行った大阪地裁の判決が5月8日に出る予定であり、これを踏まえての補充の予定もあるが、いずれにしても、既に「正確な残高を記載した書面を利用者に交付する義務」があったことは主張済みであるところ、今回の主張は、「正確な計算ができなくても、残高が違っている可能性がある旨を告知する義務」は最低限あるだろうというものであり、前者に後者は包含される関係にあるから、新しい主張の追加には当たらない旨の反論がありました。

このやり取りを聞いた裁判長からは、まずは今の被控訴人の主張を書面で提出することと、その後控訴人の反論も同様に書面にすることの指示がありました。

続いて、和田弁護士より、次回、新主張の補充の骨子として、被控訴人らの主張の矛盾点や、武富士が倒産する状況になかったことの補充を予定している旨の発言がありました。

以上の経緯から、5月12日提出予定の書面への反論も含めた被控訴人の反論書面の提出期限を6月25日とし、あわせて、5月8日予定の大阪地裁判決を踏まえた控訴人の主張書面の提出の期限も同日(ただし、早めに出せる分は提出する)と指定されました。

最後に、次回期日を7月9日(木)14:00(809号法廷)と指定して終了しました。

【期日の振り返り】

期日の後、場所を隣の待合室に変えて、振り返りを行いました。

3連続期日のせいか、傍聴人席はさびしく、主に当事者の方が見守ってくださいました。

それでも、本件については、いろんな場面で各判事が小さく頷くような仕草を見せるなど、無関心な態度ではないと感じました。
一方で、書面の提出計画を細かく決めていく姿勢には、早目の結審を想定しているようにも見えるので、気を引き締めていかなければと思いました。

今後とも、まずます力のある主張を展開していく所存ですので、引き続きのご支援をお願いいたします。

以上

武富士一万人訴訟ニュース 第72号(3陣控訴2回)

平成27年2月18日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038 http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第3陣の控訴審第2回期日がありました。

2月18日、午前11時、第3陣の第2回控訴審期日が東京高等裁判所424号法廷で開かれました。

第1回と裁判体は変わらず、東京高裁第22民事部、裁判長は加藤新太郎判事、裁判官は峯俊之判事、小林康彦判事です。

控訴人(原告)代理人7名、被控訴人(被告)代理人5名、傍聴人12名が出廷し、今回は時間どおりに始まりました。

まずは各当事者の準備書面の陳述がありました。
前回期日では、今回は被控訴人側のみが書面を提出する予定でしたが、控訴人側も現段階でできる反論を提出していました。
そこで、裁判長から控訴人側に、今回の書面の位置づけ、反論は出尽くしたと考えて、早期に終わりにしたいという趣旨なのか、などの質問があり、控訴人代理人は、今回の書面は再反論の一部であり、被控訴人が反論してきた点について、後日、浦野教授の意見書を添えて、追加の再反論を予定していると回答しました。

それに対して、浦野教授の意見が本案を左右するような影響力を持つものであるのか、どういう趣旨の意見書が予定されているのかと重ねて発問があったため、控訴人代理人から、浦野教授の来歴が説明されました。意見書については、「更生損失引当金 1兆123億円」を計上するとの処理がなされなかったと仮定した場合の、武富士の経営見通し(倒産可能性)について、検討を行う予定であるとの説明がされました。

また、武富士を計画倒産させたことの責任という新主張と、違法経営により武富士を倒産させたことの責任という従来主張との関係について、控訴人代理人から、両主張は選択的なものであるとしたうえで、新たに入手した証拠を合わせて検討した結果、今回の新主張をするに至ったことが説明されました。

次に、双方提出の証拠調べ(いずれも写し)を行いました。
あわせて、控訴人側の提出した文書送付嘱託、調査嘱託、証拠申出(人証)に対する被控訴人の意見書も提出されていることを確認しましたが、これらの採否についてどのような予定であるのかは、明確な発言はありませんでした。

ここで、11:15、裁判長は、進行について裁判体で合議するため、一旦休廷し、退席しました。

その後、5分程度で再開し、控訴人側が申請していた本日提出の新主張に関する書面の概略の口頭陳述が許され、浦野教授の意見書も踏まえ、武富士が「窮境にある株式会社」に該当していないのに会社更生を申し立てたこと、その動機は、当時最高裁に係属していた武井俊樹氏の贈与税訴訟を有利に運ぶこと等にあったことなどを主張しました。

最後に、裁判長が、控訴人の再反論を4月17日までとし、次回期日を5月13日11:00と指定して終了しました。

期日の振り返り

期日の後、場所を隣の待合室に変えて、振り返りを行いました。

細かいみぞれの降る中、街宣活動を行い、代理人・傍聴人もそんな中集まっていただいたのに、前回よりも裁判所の対応は厳しくなっているような印象を受けました。

いずれにしても、この第3陣以外の全国訴訟の期日が4月20日前後に集中しており、その半月後に本件の3回期日があるので、ここが正念場になるだろうという認識を新たにしました。

今後とも、まずます力のある主張を展開していく所存ですので、引き続きのご支援をお願いいたします。

以上

武富士一万人訴訟ニュース 平成26年12月8日号(3陣控訴1回)

武富士一万人訴訟ニュース:第69号 平成26年12月8日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038  http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第3陣の控訴審第1回期日がありました。

お久しぶりの武富士一万人訴訟ニュースです。

全国訴訟は第1審判決が出そろって以来、控訴にご協力いただける方を募り、その結果すべての陣で控訴審へ進みましたが、控訴審の期日がなかなか入りませんでした。
この第3陣も、一審の判決は5月19日でしたが、このたび、全国訴訟控訴審の最初の期日として、第3陣の第1回控訴審期日が12月8日午後2時、東京高等裁判所424号法廷で開かれました。

この第3陣は東京高裁第22民事部の担当となり、裁判長は加藤新太郎判事、裁判官は峯俊之判事、小林康彦判事です。

控訴人(原告)代理人8名、被控訴人(被告)代理人5名、傍聴人17名が時間どおりに法廷に入ったのですが、裁判官がなかなか来ず、始まったのは午後2時10分を過ぎていました。
期日後の弁護士からの説明によれば、直前に出された被控訴人側の書面を、控訴人側に渡すためのコピーを用意していたことなどが、遅れた原因のようです。

期日が始まり、まずは裁判長から控訴人側に、当初57名の控訴であったが、このうち29名分を取り下げる旨の確認があり、その点の変更を踏まえての控訴状及び控訴理由書の陳述がありました。

次に、裁判長から被控訴人代理人に対し、表現の訂正すべき点を指摘のうえ、控訴答弁書の陳述がありました。

続いて控訴人側の準備書面1~3の陳述がありましたが、裁判長からこの3つの書面の位置づけを問われ、控訴人代理人より、1が控訴理由書の補充であり、2,3が新主張についての書面であるとの回答がありました。

これまでの主張では武富士会社更生申立当時に武富士が破たん状態にあることを前提としていましたが、これとは逆に新主張では、実は破たん状態ではなかった武富士を、武富士創業者一族の贈与税の最高裁訴訟を有利にしたいという思惑から、武富士創業一族が会社更生を申し立てた疑いがあり、これが取締役としての責任である、というもので、これは第一審判決の後に入手できた資料などから導き出した新しい主張のことを言います。

次に、立証の関係で、控訴人側から甲235~275号証を提出、意見書と報告書の268と270は、原本の提出がありました。
被控訴人側からは、乙96~130号証がいずれも写しで提出されました。

続いて、控訴人から9月22日付で2つ、12月8日付で1つの文書送付嘱託の申し立てがあるところ、主張との関係や、一審で申し立てたものとの関係について、裁判長から質問がありました。
これに対し控訴人代理人から、3件のうち9月の2件については、従前の主張に係るものであるが、メリルリンチにかかわる部分は今回初提出であること、12月の1件は今回の新しい論点についてのものであるとの回答がありました。
これに対し、裁判長は、9月の2件は、一審と重複しているなら、なぜ一審でやらなかったのか、その点を明らかにするようにという指示がありました。

この文書送付嘱託に対して、9月分の2件については期日直前に被控訴人側から書面による意見があったとのことで、既に一審で判断済みであり不要という意見でした。
12月分は、書面による意見の提出が間に合わなかったとのことで、必要であれば追って提出する旨の発言がありました。

また、裁判長が、今回陳述された控訴人準備書面1~3に対して、被控訴人代理人に対し、反論をするかどうか確認したところ、次回までに反論をするとの申し出がありました。

更に、控訴人から、管財人の小畑氏、引きなおし計算の担当者であった佐藤氏・中山氏の証人尋問の申し立てがあったところ、この点についても、新主張との関係と、一審での提出の有無及び判断について、裁判長から質問がありました。

これに対し、控訴人代理人より、小畑氏については一審で申し立て却下されているが、新主張に係るものとして、会社更生の申立準備の段階や保全管理人としての職務などの点の尋問が必要であること、佐藤氏・中山氏は今回初めての申立であり、両者の尋問の前提として、両者の住所の調査嘱託も提出している旨の発言がありました。

これに対し、被控訴人の意見としては、いずれも客観的証拠から明らかであり、引き直し計算義務がない以上は不要であるとの発言がありました。
これを受けて、裁判長から、一審で不必要と言われたのに控訴審で聞く理由について質問がありました。

控訴人代理人は、一審の武井健晃氏被告本人尋問において、引き直し計算が本当に困難であったのかという尋問に対し、現場の担当者でなければわからないなどと回答したこともあり、現場の担当者の尋問が必要であると回答しましたが、裁判長からは、改めて、控訴審での証言の必要性について疑問が示されたため、控訴人代理人は次回までに書面で補充すると答えました。

これらを受けて、この後の進行について、新主張に対する被控訴人の反論を受けてから証拠採用の採否の判断をするか、それとも反論を待たずに証拠採用の採否の判断をするか、いずれを望むか双方に尋ねたところ、双方とも反論を待っての判断を希望しました。

また、一審では提出扱いになっていなかった乙88~95号証を提出扱いとすることに異議ないことを双方に確認されました。

ここで、裁判長から、道義的な責任はあると思うが、法的責任の理屈が立つのかどうかの一点に尽きるのであって、法的責任の主張・立証ができるかどうかである、という発言がありました。

以上で書面に関するやり取りを終え、控訴人側が希望していた控訴人本人の意見陳述が行われました。
今回、杖を突きながら、遠路茨城県から駆けつけてくださった控訴人が、生活苦からやむなく借り入れ、苦しみながら返済を続けた経緯と、武富士の会社更生、そして本案の一審判決等を受けての今の憤りの気持ちを、勇気をもって陳述してくださいました。

続いて、控訴人弁護団長より、原判決に対する批判を中心とした弁論要旨の陳述がありました。
直接損害については、引き直し計算について、我田引水的なダブルスタンダードは許されないと力強い言葉で断じました。
また、間接損害については、倒産は武富士固有の原因によること、利息返還損失引当金の過小計上、違法または善管注意義務に違反する配当、著しく不合理な実質的ディフィーザンス、社債に関する任務懈怠などを、一審判決の判断の矛盾点を指摘する形で述べました。

意見陳述、弁論要旨陳述が終わると、裁判長から改めて、一審の主張と新主張の位置づけについて、控訴人代理人に対し、二律背反になるのではないかという質問がありました。控訴人代理人は、率直に言って裁判長のおっしゃるとおりであると認め、その上であえて今回の主張をしている旨を明らかにしました。

裁判長は、次回期日の設定のため、被控訴人側に反論に要する期間を尋ね、被控訴人の書面提出期限を来年1月23日と指定しました。
その後の進行について、被控訴人からの反論が充実していれば、次回証拠採用判断をして終結もありうるという考え方もあるが、期日を刻んでいくことも考えられるという発言がありました。
控訴人代理人は、被控訴人の反論にもよるが、文書送付嘱託の関係で主張を厚くすることも考えられるし、被控訴人の反論に再反論の可能性もあるので、期日を重ねていただきたいと希望し、被控訴人は早期の判断を望むとしながらも、それ以上の強い反対はなかったことから、期日を刻んでいく方針となりました。

ここで、裁判長から、被控訴人代理人に、控訴人の主張の持つ意味を理解しているのか、という発言がありました。
控訴人代理人には、被控訴人健晃らが裁判所を騙したという、ハードルの高い主張であるという心証を明らかにしました。

最後に、裁判長は、次回期日を2月18日(水)11:00~424号法廷と指定し、午後2時55分、本日の期日を終えました。

【期日の振り返り】

期日の後、場所を弁護士会館の会議室に変えて、振り返りを行いました。

大変長文の報告書になってしまったように、40分にもわたる期日となり、また裁判所と各代理人のやり取りもこれまでにはない量でした。

裁判長の心証開示から、きちんと記録を読み込んで期日に臨んでいる姿勢が確認できました。
裁判長の「道義的な責任はあると思うが、法的責任の理屈が立つのかどうかの一点に尽きる」という発言を良い結果に繋ぐために、クリアすべきハードルの設定、クリアするための方法の検討に、今後、力を注いでいく所存ですので、控訴審でも、引き続きのご支援をお願いいたします。

以上

武富士一万人訴訟ニュース 平成26年6月18日号

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038  http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第4陣の判決言渡がありました。

6月18日午後1時10分、東京地方裁判所415号法廷で、武富士一万人訴訟の全国訴訟第4陣の判決言渡がありました。
全国訴訟(東京地裁)の最後の判決です。

原告代理人1名が出廷し、傍聴人は7名、うち2名は被告代理人でした。
大変遺憾ながら、今回も原告の請求をいずれも棄却する、という判決主文でした。

以下に、期日後、受領した判決文より、判決理由の概要をお伝えします。
(かなり分かりやすくダイジェストしていますので正確ではありません。)

【判決理由の概要】

① 直接損害について(原告らが法律の義務のない支払いをしたことによる損害に対する被告らの責任)

平成18年判決までは、法定利率を超えた部分を取るための要件(みなし弁済規定)の解釈について、下級審裁判例・学説はかなり分かれており、判決等の都度、書式改定などの対応を行っているので、被告らがみなし弁済規定の要件を充足していると判断したことが不合理とまではいえないし、そのため原告主張の業務体制の構築義務もない。

しかし、平成18年判決以降は、契約年月日の記載がない18条書面を交付していた武富士が、これまで収受してきた制限超過部分の中には、不当利得として返すべき部分があることを、被告らが認識していたというべきである。
そうだとしても、引きなおし計算には、各顧客について個別的な取引の複数の論点の検討が不可欠であるが、多数の顧客の事実関係を正確に把握・計算をすることは困難であること、引きなおし計算をするかどうかは一義的には借り手の判断であるとの金融庁のコメントがあること等から、武富士には全顧客について引きなおし計算をする義務も、引きなおし計算をしたうえで書面を交付する体制を構築する義務もなかった。

②間接損害について(被告らが任務を怠ったことで武富士が倒産してしまったために、原告らが過払い金を返してもらえなくなったことに対する被告らの責任)

  • 過払引当金の計上については、会計基準通りなので、任務懈怠はない。
  • 亡保雄らによる数々の不祥事やそれらの報道により、社会的信用が下がり、収益に一定の影響はあったが、その損害額の算定・立証は困難であるし、不祥事の直後でも1300億円もの金融機関からの資金調達、社債発行も行っていることから、資金調達に影響を及ぼすほどではなかった。
  • 配当について、平成18年3月期は、引きなおし計算義務がない以上、引き直し計算に基づく負債の形状をしたうえで配当する必要はないし、監査上の取り扱いに従っているので、分配可能額を超えているわけではない。
    増配は株主の圧力や株価維持政策のためで、分配可能額の範囲内であったので、不合理ではない。
  • 平成19~21年の配当も、分配可能額の範囲内で、直ちに経営破たんに至るおそれを認識していたとは言えず、法改正、金融危機等を考慮すれば、資金調達方法の確保等のために配当を行った判断が著しく不合理とは言えない。
  • 平成22年3月期の配当も、分配可能額を超えず、配当案決定当時、平成23年4月に必要な資金に対して配当額は少額であったし、資金調達のめどが立たない状態になっていたということも、それを被告らが認識していた証拠もないので、配当を行ったことは不合理ではないし、この配当を行わなければ更生手続開始申立てを回避できたとも認められない。
  • 実質的ディフィーザンスによる損失は、サブプライムローン問題が主原因で、その予見は容易ではなく、著しく不合理な判断であったとは認められない。
  • 2018年満期転換社債発行については、発行当時、株価が転換価格を上回ることがない状況だったと認める証拠はなく、発行当時他の資金調達が困難であったことから、不合理とは言えず、任務懈怠は認められない。
  • 真正館の賃料増額はわずかで、その事実がなかったとしても倒産回避にはならなかった。
  • 武富士倒産は、過払金請求増加、法改正、世界的金融危機などが原因である。
  • 他の大手貸金業者が倒産に至らなかったことは、武富士の取締役に倒産を招く任務懈怠があったことを推認するものではない。
  • 過払金返還請求額が平成21年度から22年度にかけて大幅減少しているのが、過払金債務の存在が、更生手続き開始申し立ての一因であったことを否定できない。

【判決の振り返り】

判決言渡の後、場所を変えて判決文を確認し、振り返りを行いました。
全国訴訟最後の判決でしたが、やはり5つの裁判体で協議があったと疑わずにはいられないほど、結論も検討過程も酷似していました。
ただそれは、結論ありきで、問題を細分化し、矮小化して一つずつ切り捨てている印象で、原告の主張全体をとらえているとは思えません。

5つの判決の中には、これからの戦いにつながるヒントがたくさん隠れています。
控訴審に向けて、更なる検討を重ねていきますので、皆様、今後ますますのご支援をお願いいたします。

武富士一万人訴訟ニュース 平成26年5月26日号

武富士一万人訴訟ニュース 第67号  平成26年5月26日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038  http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第2・6陣の判決言渡がありました。

5月26日午後1時15分、東京地方裁判所606号法廷で、武富士一万人訴訟の全国訴訟第2陣と第6陣の併合訴訟の判決言渡がありました。
全国訴訟(東京地裁)の4番目の判決です。

原告代理人2名が出廷し、遠方から2名の原告ご本人も結果を見届けに駆けつけてくださいました。
また、被告代理人の姿も被告側席ではなく傍聴席にありました。

大変遺憾ながら、今回も原告の請求をいずれも棄却する、という判決主文でした。
以下に、期日後、受領した判決文より、判決理由の概要をお伝えします。
(かなり分かりやすくダイジェストしていますので正確ではありません。)

【判決理由の概要】

① 直接損害について(原告らが法律の義務のない支払いをしたことによる損害に対する被告らの責任)
法定利率を超えた部分を取るための要件(みなし弁済規定)の解釈については、下級審裁判例・学説はかなり分かれており、その状況下での調査、検討内容、意思決定の過程・内容に不合理な点はないこと、不当利得として返還すべき部分が存在していた可能性はあるが、引きなおし計算には、各顧客について個別的な取引の複数の論点の検討が不可欠であるが、多数の顧客の事実関係を正確に把握・計算をすることは困難であること、引きなおし計算をするかどうかは一義的には借り手の判断であるとの金融庁のコメントがあること等から、武富士には全顧客について引きなおし計算をする義務も、引きなおし計算をしたうえで書面を交付する体制を構築する義務もなかった。

②間接損害について(被告らが任務を怠ったことで武富士が倒産してしまったために、原告らが過払い金を返してもらえなくなったことに対する被告らの責任)

  • 過払引当金の計上については、会計基準通りなので、任務懈怠はない。
  • 亡保雄らによる数々の不祥事やそれらの報道により、社会的信用が下がり、収益に一定の影響はあったが、武富士が倒産したのは、過払い金請求の増加や法改正、リーマンショックなどの社会情勢のためであって、これらの不祥事によって倒産にいたったとは認められない。
  • 配当・自己株取得については、増配は株主の圧力や株価維持政策のためで、監査法人監査積みの財務諸表に基づくものであった上、資金調達にも問題はなかった。
    平成22年3月期の期末配当は、更生手続で指摘されているとおり、その後の資金繰り等を検討が不十分だが、会社更生に至ったのは、法改正などの社会情勢によるもので、この配当が原因と認めることはできない。
  • ユーロ債発行については、手法として一定の経済的合理性があること、発行当時他の資金調達が困難であったこと、株価がここまで下がることを予見することはできなかったことから、不合理とは言えず、任務懈怠は認められない。
  • 営業貸付金を帳簿価格よりも低額で譲渡したことは、資金調達の必要性からして、不合理な判断ではない。
  • 実質的ディフィーザンスについては、その手法自体は一定の経済的合理性があり、発行日には高い格付けがつけられていたものが下がったのも、償還が早まったのもサブプライムローン問題が主原因で、その予見は容易ではなく、著しく不合理な判断であったとは認められない。
  • 真正館の賃料増額はわずかで、その事実がなかったとしても倒産回避にはならなかった。
  • 引きなおし計算をしないで利益を算出し、これに応じた税金の支払いをした件については、引きなおし計算義務がない以上、任務懈怠はない。

【判決の振り返り】

判決言渡の後、場所を変えて判決文を確認し、振り返りを行いました。
第1陣判決と第3陣判決ほどには表現が似ているという印象はありませんでしたが、任務懈怠の検討結果はそれほどかわり映えのしないもので、原告主張の要因を複合的にとらえて検討していないという点は同じでした。
この判決も十分に精査して、まだまだ闘っていきますので、皆様、今後ますますのご支援をお願いいたします。

以上

武富士一万人訴訟ニュース 平成26年5月19日号

武富士一万人訴訟ニュース 第66号  平成26年5月19日

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038  http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 芦田 笑美子

全国訴訟第3陣の判決言渡がありました。

5月19日午後1時10分、東京地方裁判所712号法廷で、武富士一万人訴訟の全国訴訟第3陣の判決言渡がありました。
全国訴訟(東京地裁)の3番目の判決です。
大変遺憾ながら、今回も原告の請求をいずれも棄却する、という判決主文でした。
以下に、期日後、受領した判決文より、判決理由の概要をお伝えします。
(かなり分かりやすくダイジェストしていますので正確ではありません。)

【判決理由の概要】

① 直接損害について(原告らが法律の義務のない支払いをしたことによる損害に対する被告らの責任)
法定利率を超えた部分を取るための要件(みなし弁済規定)を厳格に解釈することが確立したのは、平成18年頃のことで、それまでは下級審裁判例・学説はかなり分かれていたこと、過払い金の有無の確定には、膨大な顧客の個別的な取引の検討が不可欠であること、平成18年頃までには取引履歴開示が可能となり、利用者が権利主張を行うのに格別の支障がなくなっていたことなどから、最高裁平成18年1月13日判決までは、取締役にみなし弁済規定の適用がないとの認識も、重過失も認められず、それ以降も新たな取引についてそれなりの改善策を取ってきたから、悪意又は重過失による任意懈怠があったとは認められない。

②間接損害について(被告らが任務を怠ったことで武富士が倒産してしまったために、原告らが過払い金を返してもらえなくなったことに対する被告らの責任)

  • 武富士が倒産したのは、ほぼ会社更生事件の調査報告書のとおり(過払い金請求の増加や法改正、リーマンショックなどの社会情勢のため)。
  • 他の大手貸金業者が倒産に至っていないとはいえ、同業他社も自社の経営努力のみで破綻を回避できたとは認めがたく、第三者との関係性や財務状態などの事情が異なることから、武富士の取締役だけに倒産を招く任務懈怠があったとは言えない。
  • 過払い引当金の計上については、会計基準通りなので、任務懈怠はない。
  • 亡保雄らによる数々の不祥事やそれらの報道により、減収減益・格付け低下等の影響はあったが、その後も多額の資金調達に成功していることから、これらの不祥事を原因とする信用力の低下が倒産につながったとは認められない。
  • 引き直し計算の上で配当可能利益を算出することが、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行と認めることはできないし、武富士の配当が、配当可能額を超えて行われたということはできない。
    増配についても、株価の維持、海外投資家の要請などを考えれば、相応の合理性のある判断と言える。
    平成22年の配当を決めた時点においても、平成23年4月に必要な資金調達ができない状態であったと認める証拠はなく、故意又は重大な過失といえるほどの判断の誤りがあったとは言えない。
  • 真正館の賃料増額も、その事実がなかったとしても倒産回避にはならなかった。
  • 実質的ディフィーザンスによって生じた損害は、サブプライムローン問題が主原因。
  • 社債発行については、社債発行当時、株価が上昇することが考えられない状況であったとは言えないし、資金調達できたことは事実で、任務懈怠は認められない。

【判決の振り返り】

判決言渡の後、場所を変えて判決文を確認し、振り返りを行いました。
この第3陣は、文書送付嘱託を採用するなど、好感のもてる訴訟指揮があっただけに、残念としか言いようがありません。

第5陣判決に比べれば、不祥事による信用低下の事実を認めるなど、一部については丁寧な部分があったと言えるかもしれませんが、任務懈怠についての考察はこれまでの2つの判決と同様に表面的なレベルにとどまり、原告主張の倒産原因についても実質的に検討していません。

また、判決文の一部に誤字等の訂正部分を除いて第1陣判決と一言一句同じ部分があり、まるで第1陣判決のコピーのようだという疑問の声が上がりました。

この判決も十分に精査して、次の結果につないでいく所存ですので、皆様、今後もますますのご支援をお願いいたします。

以上

武富士一万人訴訟ニュース 平成26年3月14日号

全国訴訟第1陣・7陣併合の判決言渡がありました。

とうとうこの日がやってきました。
3月14日午前10時30分、東京地方裁判所606号法廷で、武富士一万人訴訟の全国訴訟第1陣・7陣(併合)の判決言渡がありました。

制限を超えた利息の収受の点に加えて、武富士の経営破たんの責任までもが実質的な論点となった裁判としては、初めての判決です。
裁判長により読み上げられた判決要旨について、簡単にご報告します。

【法廷の様子】

9:00から始めた街宣活動に、たくさんの方が参加していただき、用意したビラ250枚もすべて配布できました。
取材が入り、街宣の様子や横断幕などがカメラにおさめられました。
法廷にもカメラが入り、冒頭、法廷内部の撮影がありました。
出廷したのは原告代理人8名で、被告代理人の出廷はなし、傍聴人26名、報道関係12名と、それほど広くない法廷だったので、一杯になりました。

【判決要旨】

原告らの請求をいずれも棄却する。
(以下の部分はかなり分かりやすくダイジェストしていますので正確ではありません。)

① 直接損害について
(制限利息を超えた利息を取るための条件(法律に厳密に規定された書面の交付など)をクリアしていないのに、利息を取り続けたことによって、原告らが損害を受けたことに対する被告らの責任)

  • 武富士は18条書面(領収書)に契約年月日を記載していなかったため、武富士が受け取ってきた利息の中には、過払い金として返還すべき部分が存在したことは否定できない。
  • 判例で解釈が変遷するも、武富士はその都度書面改訂などの対応をしていることなどを考慮すると、制限を超えた利息を取るための条件をクリアする余地があると被告らが認識していたことが不合理とまでは言えないので、被告らに悪意・重過失はないから、責任を問うことはできない。
  • 正しい利息での引き直し計算には、利用者ごとに事情が異なり、それぞれに法律の解釈が必要であるから、統一した計算は困難だし、件数も膨大であることから、武富士が引き直し計算をする義務を負っていたということはできないので、被告らが任務を怠ったとは言えない。

②間接損害について
(被告らが任務を怠ったことで武富士が倒産してしまったために、原告らが過払い金を返してもらえなくなったことに対する被告らの責任)

  • 武富士が倒産したのは、過払い金請求の増加や法改正、リーマンショックなどの社会情勢のためであって、これらの事情は被告らが任務を怠ったためではない。
  • 亡保雄らによる数々の不祥事やそれらの報道があったが、これらによる直接的な損害額を示す証拠がないし、武富士の資金調達が苦しくなったのがこれらの不祥事のせいであるという証拠もない。
  • 引き直し計算を考慮せずになされた経理処理に基づいて行われた配当について、一般的に公正妥当な会計処理に基づいていないという証拠もないし、被告らに故意・重過失があったとは言えない。
  • 社債の関係で297億円の損失を出したことも、サブプライムローン問題を予見することは難しかったので、被告らに責任はない。

【集会・記者会見】

判決言渡の後、場所を変えて集会を行い、弁護団から今回の判決に関して説明がありました。
また、その後の記者会見には原告ご本人お2人が参加してくれました。
お2人とも、「ぜったいに負けない」、「こんな不正義は許されない」、「控訴して、最高裁まで、最後まで、闘う」などと力強く宣言してくれました。
改めてこうした被害者の方々に応えなくてはならないと思いました。

この判決は、大変残念な結果で、悔しい思いでいっぱいですが、まだ終わったわけではありません。
控訴審もありますし、第2~6陣の判決が、今後続々と出てきます。

この判決を十分に精査して、この悔しさをバネに最後まで弁護団は戦い抜く所存ですので、皆様、今後もますますのご支援をお願いいたします。

以上

武富士一万人訴訟ニュース 平成25年11月27日号(第4陣11回目)

武富士の責任を追及する全国会議
代表 弁護士 新里宏二
事務局長 弁護士 及川智志
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階 市民の法律事務所内
電話047(360)2123 FAX047(362)7038  http://takefuji-tsuikyu.com/

報告;司法書士 乾 亮太朗

皆さんこんにちは、全国訴訟第4陣11回目の期日報告をいたします。

第4陣11回目:10時00分~415号法廷

1、出廷した当事者、裁判官、書記官

原告訴訟代理人は1名、被告代理人4名、裁判官は倉地真寿美裁判長、本多健二裁判官、蕪城真由子裁判官です。
傍聴席にはたくさんの人がいらっしゃいました。
大きな裁判があったようです、始まるまでの間にきていただいたのでしょうか。
ありがとうございます。

2、主なやりとり

(※法廷でのメモのおこしです。(内)は僕の解説です。)

倉地裁判長
期日内に、甲218、219を写しで出されています。
提出されますね。取り調べます。あと文書送付嘱託申立と・・。
それと、乙68号証が写しですね。

被告代理人
はい、写しで提出します。

原告代理人
他部の進行についてご説明します。
一陣が係属する第4部は11月8日に終結し、判決の言渡しが来年3月14日の午前10時30分と指定されました(東京地裁606号法廷)。
最終準備書面も提出され、原告被告双方の主張がほぼ尽くされています。

しかし、この民事4部でなされた、被告の本人尋問の内容をを検討した結果、今回、申立をした文書が存在する可能性が高いと考えています。
この文書送付嘱託を踏まえた最終準備書面を当部に提出したいと思います。

なお、結審した裁判体(民事4部)以外には、すべてこの文書送付嘱託を申立しています。
当然、重ねて採用をお願いすることはありませんが、入手出来次第、さらに充実した書面をお出ししたいと思います。

倉地裁判長
被告のご意見をお伺いします。

被告代理人
他部の進行についてさらにご説明します。
この文書送付嘱託は、5陣が係属する43部で却下され、1月17日に終結します。
他の部で文書送付嘱託が採用されたものはありません。
さらに3陣で、管財人の証人尋問が却下されています。

今回の文書送付嘱託の内容についてですが、今回原告が申し立てられたものは、内容としては既に出ているものです。
3陣では、(却下された管財人証人尋問の他に)管財人への調査嘱託の申立もなされました。
この調査嘱託の内容は、今回の文書送付嘱託と内容が重なる部分があります。
この、調査嘱託に対し、管財人からは「既に、更生計画遂行のために必要な従業員しか残っておらず、引き直し計算や、社債の処理に関与した社員は残っていないため、回答できない」との回答がなされています。

今回の文書送付嘱託では、「送付を求める文書が存在しない場合は、存在しない理由」を明らかにすべき、とされています。
存在しない理由を明らかにするためには、当時の関与した社員による調査が必要です。
その社員がいない以上、文書送付嘱託が採用されても、調査嘱託のときと同じく、管財人からは、回答不能との回答がなされるものと思われます。

原告代理人
進行について、補足してご説明をしても宜しいでしょうか。
43部は次回の1月17日に結審の、「予定」です。
合議体の都合のようです。

また、当部と同じく、民事7部に提出した文書送付嘱託については、裁判長より、被告の意見書を提出するよう指示されており、採用の可否は、12月20日に行われる予定です。

また、調査嘱託との関係ですが、17部(3陣)では、従業員がいない、との回答がありました。

しかし、従業員がいないことと、文書の存在の有無は別の問題です。
債権の引き直し後の額、社債等の資金調達は、武富士の経営に重大な影響を与えるものであり、文書が存在することは明らかです。
後は、裁判所に、必要性のご判断をいただきたいと考えます。

なお、送付を求める文書のうち一部は、武富士が引き直し計算をしていたか、していなかったのか、計算は容易なものだったのか、困難なものだったのか、それらが明らかになる文書です。
被告は、計算が困難であること、及び、その引き直し計算の義務が存在しないことを主張されているのですから、本件にとって、この文書は重大な関わりがあるものと考えます。

そもそも、武富士の管財人は、ただの管財人ではありません。
武富士の依頼を受けた会社更生申立の代理人弁護士であったのです。
管財人自身、管財人に就任する前の、武富士の更生申立の準備段階から引き直し計算を始めたと、述べています。
そうであれば、武富士の管理していたデータに基づいて、どれくらいの時間でどのように引き直し計算をすることができたのか、それが容易であったのか、それとも困難であったのか、それらの事項に関する文書が残されているはずです。

また、会社更生に至る経緯についても文書が存在しないはずがありません。
今回、被告が提出された乙68号証は、更生計画における引き直し計算のQ&Aです。
このQ&Aについて、被告は証拠説明書で、管財人の計算は「不正確」と説明されておられます。

しかし、武富士の管財人は武富士が依頼した代理人その人であるわけですから、自らの代理人が不正確な計算をしたというのでしょうか。
被告の証拠説明書の記載の趣旨が不明です。
武富士の代理人であった管財人が、長くとも2か月ほどの時間で、全取引の引き直し計算を終了させたのは事実です。
原告は、証拠へのアクセスが大変制限される下にこの訴訟を行っています。
そのような事情をくんで、是非、文書の送付嘱託を採用して頂きたいと思います。

被告代理人
乙68及び甲29で引き直し計算について管財人が述べていますが、被告は、この引き直し計算を行った事実を争うものではありません。
これらは、更生手続きを前提としたものであり、武富士が営業中に行う引き直し計算とは意味が違います。
このため、引き直し計算について、仮に文書送付嘱託で、異なる結果が出たとしても、更生計画とは無関係なものです。

倉地裁判長
他部で、提出される被告の意見書を当部にもご提出いただけますか。
原告も、追加の書面をご提出ください。
次回は、12月25日、10時半、415法廷です。

3、感想

被告の主張する、「営業中の計算と、会社更生手続きでの計算は意味合いが違う」「会社更生で行った再計算と営業中に行った再計算は関係ない」、とは、取引の分断や、過払利息の発生の有無などの争点がある場合に、その争点を認めた場合の過払金額と、管財人が行った、全取引の一連計算をした場合の過払金額には差額が発生する、ということを意味するものと思われます。

たしかに、会社更生申立前の武富士は、過払金返還請求訴訟において、これらの争点について自社に有利な主張をし、判決になるまで争っていました。
僕は、簡易裁判所に過払訴訟の原告代理人として出廷したことがあります。
更正申立の直前には、制服を着た一般の社員にしか見えない人も許可代理人として簡易裁判所に出廷して、このような主張をしていたのを思い出します。

営業中の計算と、更生計画における引き直し計算は別のものであるのはわかります。
被告の言うとおり、取引の分断が認められれば過払金は減ります。
また、過払い利息が発生しないものとすれば、やはり過払金は減ります。

しかし、営業中であっても、それらの各争点について、もっとも武富士に有利な計算はできたはずです。
具体的には、計算時に存在する直近の取引について、過払い利息無しで計算するものです。
つまり争点については初めから検討しないで、更生管財人が行った全取引の一連計算より処理データ量が少ない計算です。

最も武富士に有利な計算で、実質的に存在する債権額がいくらになり、不当利得債務がいくらになったのか。
そもそも、管財人が行った計算よりも簡単な(はずです。)この計算をやったのか、やらなかったのか。
更生手続で過払債権という資産を失った債権者に対し、それは明らかにされるべきだろうと思います。

以上